中世文学に見られる異国人に関する研究-明恵と元暁・義湘を中心として-
Project/Area Number |
05F05262
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Japanese literature
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡部 泰明 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Imjung 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 外国人特別研究員
KIM I.j. 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 明恵 / 元暁 / 義湘 / 賢首国師奇海東書 / 法蔵 / 賢首国師寄海東書 / 善妙 / 華厳縁起 |
Research Abstract |
明恵と元暁との関わりは、建長2年成立の『高山寺聖教目録』に元暁の著書19種が収められており、明恵における元暁の思想的影響が容易に知られる。とくに明恵は『光明真言土沙勧進記』の中で、元暁の高徳を讃えながら、元暁の著書『遊心安楽道』を引用し、光明真言の土砂の功能を信ずべきことを説いている。光明真言の土砂加持法とは、死んだ人に呪文を唱えた土砂をかけるとその人が極楽往生をとげるという信仰だが、それは現在韓国のシャーマニズムに伝わっているので、日韓両国の土砂加持法の由来について比較分析を行った。また明恵と義湘との関係において、明恵は『宋高僧伝』に出てくる義湘と善妙の説話にちなんで、承久の乱の際に夫を失った未亡人たちのために、高山寺の南に尼寺を建立して善妙寺と名づけて女人救済を行ったのである。韓国の栄州にある浮石寺は巨石が空に浮いた寺の意味だが、現在、この寺には善妙が大盤石となって小乗の僧を追い払ったという巨大な石と善妙堂・善妙像が保存されており、『華厳縁起』絵巻の詞書に描かれている善妙説話と『浮石寺伝』『円宗文類』に語られる説話と相違点があり、義湘と善妙説話の日本における受容の形態をめぐって、現地調査と両国資料の比較検討を行った。 なお、中国華厳宗の第三祖法蔵が新羅の義湘に寄せた書簡「賢首国師寄海東書」(現在天理図書館蔵)は、義湘と法蔵との交流を示す貴重な資料として義天撰『円宗文類』巻22、『三国遺事』巻四に収録されている。この書簡の主な内容は、自己の著作たる『華厳経探玄記』十二巻が完成すると、他の著作と共に弟子の新羅の僧勝詮に書写せしめ、鄭重な手紙を添えてその批判を仰ぎたいと義湘に書簡を寄せてきたのである。この書簡の内容と背景について詳しく検討することは、明恵思想の解明にも大きく寄与すると考えられる。現在、いまだ詳細な内容分析のなされていない「賢首国師寄海東書」の書簡をめぐって考察を試みた。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)