アブシジン酸アナログを用いたアブシジン酸8'位水酸化酵素の機能解明
Project/Area Number |
05J00661
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
上野 琴巳 Gifu University, 大学院・連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 植物ホルモン / アブシジン酸 / 代謝酵素 / P450 / 阻害剤 |
Research Abstract |
植物ホルモンのアブシジン酸(ABA)は、チトクロムP450モノオキシゲナーゼであるABA8'-水酸化酵素(CYP707A)によって代謝不活性化される。様々な植物に存在するCYP707Aは内生ABA量を調節する重要な酵素であり、この酵素の阻害剤によって内生ABA量が高められた植物体は乾燥耐性が高くなる。そこでより効果的なCYP707A阻害剤を開発するために、さまざまな分子プローブを用いて酵素のリガンド認識を明らかにした。またin vitroの阻害剤試験に用いるリコンビナントCYP707A3の大量調製及び変異酵素を作製するために、大腸菌による酵素の発現系を確立した。前年度に合成した特異的酵素阻害剤AHI1及びその構造異性体の酵素阻害能から、ABAの6員環に相当する領域に酸素官能基が存在しないABAアナログは、側鎖の配向や不斉中心の立体に関係なく酵素に結合できると予想された。6員環領域に相当する部分をほとんど有しないABAアナログや6員環のメチル基が全て欠如したAHI1アナログは酵素阻害活性を示さなかったが、6員環を半分ほど有する化合物やメチル基を1つ以上保持しているAHI1アナログは酵素を阻害したことから、炭素数5の側鎖と分岐鎖を含む少なくとも炭素数7の炭化水素鎖からなる化合物であれば、CYP707Aを阻害することが示唆された。一方で大腸菌によるリコンビナントCYP707Aの発現を試みた(京都大学化学研究所にて。水谷正治博士の指導の下、計4ケ月ほど)。CYP707A2以外、植物由来のcDNAでは酵素発現が見られなかったが、アミノ末端を削除することで数種のCYP707Aisoformの発現に成功した。またP450還元酵素との共発現によって、in vitro阻害剤試験に用いる酵素液の調製が容易になった。更に、大腸菌発現系を用いて部位特異的変異酵素を作製し、リガンドと相互作用していると思われる酵素のアミノ酸残基を数個明らかにすることができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)