最適化問題に対する数値解法と精度保証付き数値計算法の研究
Project/Area Number |
05J01242
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋本 弘治 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 最適化問題 / 数値的検証法 / 精度保証 |
Research Abstract |
前年度の続き(誤差解析)として、九州大学中尾充宏教授と非強圧的楕円型問題の有限要素近似解に対する誤差評価についての研究を行った。基本的な線形楕円型問題であるPoisson方程式の有限要素近似解に対する誤差評価については多くの研究結果が発表されており、誤差のH10-位相とL2-位相との間にはA-N評価(L2-誤差/H10-誤差=0(h))が成り立つことも知られている。しかし、非強圧的楕円型問題の場合にはA-N評価については明らかではない。そこで、楕円型作用素Lu=Δu+b・▽u+cuに対して、Lが可逆であるという一般劇な仮定の下でbが滑らかな場合には空間の次元に無関係に有限要素近似解が直交(H10-位相の意味で最良近似)射影に収束することを導き、A-N評価が成り立つことを理論的に証明した。 上記に加えて、本研究課題の目的であった最適化問題である鞍点型問題に対する数値解法と精度保証付きの数値計算法の研究を行った。殆どの物理・自然現象の数理モデルの解析に有限要素法や差分法が用いられている。その時、分割幅hがより小さくなるに連れて数値計算コストが増大していくことはよく知られている。数値計算コストを考える上で反復1回に要するコストが増大することは避けられないことである。しかしながら、例えば前処理として不完全Cholesky分解を用いる時,反復回数も増大することもよく知られている。さらに,鞍点型問題は一般には大規模問題であり逆行列を前処理として用いることは現実的には不可能である。そこで,圧力方程式に対して分割幅hに無関係に条件数が一定となるような処理を提案し、その有効性を理論的に証明することにより、鞍点型問題に対する数値解法と精度保証付き数値計算法の研究に成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)