細胞接着斑裏打ちタンパク質による細胞運動制御機構の解明とその可視化技術への応用
Project/Area Number |
05J01938
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
満島 勝 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分子細胞生物学 / アクチン細胞骨格 / 増殖因子シグナル伝達 / 細胞運動 / 足場依存性 |
Research Abstract |
1.ビネキシンによるERK2活性化の足場依存性制御機構の解明 当研究員はこれまでにビネキシンがERK2活性化の足場依存性制御に関与していること(JBC,2002)、逆に増殖因子刺激依存的にビネキシンとERK2が直接結合し、リン酸化されること(JBC,2004)を明らかとしている。そこで、この制御機構に関して解析を行った。その結果、ビネキシンはERK2活性化の上流因子には影響せず、ERK2に直接結合することで、ERK2の不活性化を抑制し活性化状態を持続することを明らかとした。この持続効果は、ビネキシンによる足場非依存的なERK2の活性化にも重要であることを明らかとした。また、ERK2の足場依存性制御には足場依存的なフォスファターゼの活性制御も重要であり、ビネキシンはそのフォスファターゼを阻害することでERK2の足場非依存的活性化を誘導する事を明らかとした。以上の結果を、Experimental Cell Research誌(2007;in press)において発表した。 2.ビネキシンよるEGF受容体活性化機構の解析 これまでに、ビネキシンはEGF刺激によるMAPキナーゼ、JNK、ERKの活性化制御に関与する事を明らかとしている。そこで、ビネキシンがEGF経路における役割を検討した。ビネキシンを発現させると細胞膜上でのEGF受容体のリン酸化が持続される事を見出した。この効果には、ビネキシンの3番目のSH3ドメインが重要であった。さらに、EGF受容体のリン酸化にはビネキシンの3番目のSH3ドメインを介したc-Cb1との結合が重要である事を明らかとした。つまり、ビネキシンはEGF受容体のリン酸化を細胞膜上で特異的に持続させ何らかのシグナル伝達を制御していることが示唆された。以上の結果を、Genes to Cells誌(2006;11971-982)において発表した。 3.原癌遺伝子産物c-Ablによるビネキシンのリン酸化の解析 当研究員は前年までに、ビネキシンが細胞運動制御に密接に関与するアクチン重合促進因子であるN-WASP、WAVE1/2と相互作用し、その量的な制御に関与する事を示してきた。近年WAVEの機能制御に現癌遺伝子産物c-Ablが関与することが報告された。そこでc-Ablとビネキシンの関係を検討した。ビネキシンとc-Ablはラッフル膜で共局在した。さらに、ビネキシンはAblと3番目のSH3ドメインを介して相互作用すること、その相互作用にはアクチン繊維が重要である事を明らかとした。また、ビネキシンαの127番目のチロシンがAblによってリン酸化されること、そのリン酸化にはAblとの相互作用が重要であ
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)