食用植物およびその成分によるアリール炭化水素受容体の形質転換調節機構の解明
Project/Area Number |
05J04016
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西海 信 Kobe University, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ダイオキシン / モロヘイヤ / ゼアキサンチン / アリール炭化水素受容体 / 腸管透過モデル / クルクミン / インジゴイド / タンパク質キナーゼC / 競合阻害 / Hepa-1c1c7 / Caco-2 / HepG2 |
Research Abstract |
環境汚染物質であるダイオキシン類は、細胞質に存在するアリール炭化水素受容体(AhR)に結合しこれを形質転換させる。AhRの形質転換がダイオキシン毒性発現の初発段階であるので、この形質転換を抑制することが毒性の予防・軽減につながると考えられる。昨年度までの研究により、食用植物であるモロヘイヤのアルコール抽出物が培養細胞を用いた実験および動物実験においてAhR形質転換抑制効果を発揮できること明らかにした。そこで本年度の研究では、モロヘイヤ中の有効成分の単離・同定を試みた。モロヘイヤ中の成分を溶媒分配および各種カラムクロマトグラフィーにより分離し、有効成分としてカロテノイドであるゼアキサンチンを同定した。この化合物の標品は培養細胞を用いた腸管透過モデルおよび動物実験においてもその効果を発揮できるということも確認した。さらに、ゼアキサンチンは腸管細胞においてβ-カロテン-15,15'-ジオキシゲナーゼにより代謝され、その代謝産物が肝細胞においてAhR形質転換抑制効果を示すということを示唆するデータも得た。これらの結果より、ゼアキサンチンが培養細胞を用いた実験や動物実験のモロヘイヤ抽出物によるAhR形質転換抑制効果に寄与した成分のひとつであるということが明らかとなった。過去の研究でモロヘイヤ中のAhR形質転換抑制成分を単離・同定した報告はなく、さらに代謝生成物が有効であるという知見は、食品の機能性という面から非常に重要であると考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)