オートファジーにおける脂質の役割とその動態の制御機構の解明
Project/Area Number |
05J04300
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
奥 公秀 National Institute for Basic Biology, 分子細胞生物学研究部門, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | オートファジー / ミクロオートファジー / 液胞 / 脂肪滴 / ペルオキシソーム / ミトコンドリア |
Research Abstract |
オートファジーとは細胞質内成分を液胞へと輸送して分解するためのメカニズムの総称であり、多様な形式・分子機構が存在する。私たちは出芽酵母がストレス条件(炭素源をグリセロールにした37℃培養)に置かれた際に誘導されるオートファジー経路を見出し、その誘導にかかわる脂質因子としてリン酸化イノシトールリン脂質の一種、フォスファチジルイノシトール3-リン酸(PI3P)を同定した。見出されたオートファジー経路は液胞(高等真核生物のリソソームに相当すると考えられている)の膜の一部が陥入し、その陥入部分がくびりきられて液胞内腔へ取り込まれる、ミクロオートファジーとよばれる形式であることが分かった。つづいて私たちは、電子顕微鏡や蛍光顕微鏡を用いた観察から、この陥入により脂肪滴と呼ばれる細胞内小器官が液胞膜により取り囲まれ、その一部が液胞内腔へと輸送されることを見出した。 見出された液胞膜の陥入を誘導できない遺伝子変異株は一様に、上記のストレス条件下で培養すると生存率が低下することが分かった。そこで、それら変異株のうちの2株(vps30、vps38遺伝子破壊株)に対して、PI3Pを液胞膜上で合成するための融合タンパク質を発現させたところ、液胞膜陥入の割合が上昇した。またその発現株は元の変異株よりもストレス条件での生存率も上昇していたことから、液胞膜陥入過程を含むミクロオートファジーが細胞のストレス耐性に重要な役割をになうことが強く示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)