サブハーモニック超音波による新たな定量的き裂評価の統括的アプローチに関する研究
Project/Area Number |
05J04727
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小原 良和 東北大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 非破壊評価 / 超音波 / 閉じたき裂 / サブハーモニック波 / 非線形 / フェーズドアレイ / き裂 / サブハーモニック |
Research Abstract |
本研究は、き裂非破壊評面の高信頼化における障壁である閉じたき裂検出の問題解決のための技術基盤の開発と学術基盤の確立を目的とするものである。高度経済成長期に集中的に建造された発電プラント、石油・化学プラント、橋梁、トンネルおよび高速道路などには、供用期間の増大とともに損傷・劣化が蓄積されている。循環型経済社会構築のために安全な長寿命化を実現するには、き裂を検出するのみでは不十分であり、その定量評価が不可欠である。き裂評価において従来、超音波が多く使われてきているが、閉じたき裂の見逃しという問題が未解決のまま残されていた。このなかで、非線形超音波法は、閉じたき裂でも大振幅超音波の応力でわずかに開口させて、入射超音波の整数倍の周波数をもつ高調波によりき裂を計測するため、閉じたき裂も検出できると期待されている。しかし、高調波はその発生度合いが小さい上、その発生源が閉じたき裂以外(探触子、探触子と試料の間のカップラント、電気回路など)にも存在する。一方、入射超音波の整数分の1の周波数のサブハーモニック波は、閉じたき裂のみが発生源であるため、従来の検査手法を大きく上回るパフォーマンスが期待されている。しかしながら、サブハーモニック波はまだ現象の解明が進んでいない。本研究では、超音波AFMの解析モデルをき裂面に導入することにより、理論モデルを構築し、この解析結果と実験結果を比較検討することで、サブハーモニック発生機構がき裂面の共振現象によることを解明した。閉じたき裂の画像化が可能な測定システムに発展させることを目的として、昨年度に構築した画像化アルゴリズムで画像化を行う際、適切なディジタルフィルタを設計・適用することで、線形(入力超音波の周波数)成分およびサブハーモニック成分を各々抽出し、解析を行った。その結果、線形像では過小評価してしまう閉じたき裂を、サブハーモニック像でのみ高精度に画像化できることを実証した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)