Project/Area Number |
05J05188
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
渡邊 誠 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 平安時代 / 日宋貿易 / 唐坊 / 宋銭 / 言語交渉 / 対外意識 / 日本古代対外関係史 / 中国宋代 / 日本古代中世対外関係史 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き日宋貿易研究の素材となる史料の収集を目的として、平安・鎌倉期未刊行重要史料『兼仲卿記』『愚昧記』の翻刻作業を行った。残念ながら、現時点で目的とする対外関係史料を見出すには至らなかったが、平安・鎌倉期の社会・経済を知るうえで、重要な史料である。本補助金による作業は今年度で終了するが、作業チームは残し、作業を継続する予定である。 本年度は、これまで収集した日宋貿易関係資料の整理と再検討を中心に研究を進め、平安期貿易史(及び平安期対外関係史)像のさらなる具体化を試みた。 その結果、従来考えられていた平安時代の管理貿易像に変更を迫る事実を発見した。特に、管理制度の中核をなす「年紀」(海商の来航制限年数)制度の理解に誤りがあることを突き止めた。この成果は論文にまとめ発表する予定である。 また、平安・鎌倉期に宋海商が貿易活動の場として形成した居留地「唐坊」に関する史料は従来知られている例が少ないが、公刊されている史料集のなかに翻刻ミスにより埋もれている事例を発見しており、これも早期の公表を目指している。 日宋貿易の主要な輸入品の一つである宋銭の国内受容のあり方についても、国内経済との関連から考察を行い、原稿にまとめて、現在学術雑誌に投稿中である。 経済的関係性のほか、日宋貿易を担った海商と日本人とのコミュニケーションのあり方も分析対象とし、文化的交流の一旦を明らかにした。具体的には、両者間で取り交わされた書状を収集・整理して、その文章・書状形式から、交渉に用いられた相互の言語の分析を行い、両者の中国語・日本語に対する理解とその浸透の深浅を検討した。その成果は口頭発表により公にしている。 外交関係ならびに外交政策と深い関わりのある対外意識は、貿易関係とも密接な関係があるため、奈良時代から平安時代、そして中世への展開も視野に入れながら検討を行った。特に古代日本の対外関係の基軸となる朝鮮半島との関わりを焦点として対外意識を再検討した結果、日本書紀の歴史観が後世にいたるまで連綿と生き続け、それをベースとして、時々の彼我の関係性に基づいて、その認識が変容していく過程を明らかにすることができた。これは本年度に口頭発表を行っており、今後原稿化する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)
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[Presentation] 唐人書状と唐通事2007
Author(s)
渡邊 誠
Organizer
第35回古代史サマーセミナーin長崎県壱岐
Place of Presentation
長崎県壱岐市ホテルステラコート太安閣
Year and Date
2007-08-20
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