温度感受性受容体に働く食品成分の探索とエネルギー代謝の作用の解析
Project/Area Number |
05J05490
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
岩崎 有作 University of Shizuoka, 生活健康科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | TRPV1 / TRPA1 / コショウ / ミョウガ / cinnamaldehyde / 体脂肪蓄積抑制 / エネルギー代謝 / capsaicin / 辛味 / sanshool / miogadial |
Research Abstract |
(1)コショウ中のTRPV1活性化成分:コショウの辛味成分piperineはTRPV1のアゴニストであることは知られている。昨年度までに、コショウのpiperineを含まない抽出画分に比較的強いTRPV1活性を確認した。そこで、これら活性成分の単離・同定を試みた。そして、既知化合物のpiperoleinA、piperoleinB、retrofractamideA,dehydropipernonalineをTRPV1活性成分として初めて同定した。これらの化合物のEC_<50>はpiperineよりも約10倍高濃度であった。 (2)TRPA1発現細胞の構築とTRPA1に作用する食品成分の探索:Human TRPA1 cDNAをサブクローニングし、これをT-REx CHO細胞(invitrogene)に安定発現させた。このhTRPA1発現CHO細胞は、既知のTRPA1活性成分であるallyl isothiocyanate(AITC)に対して細胞内のCa^<2+>を上昇させることを確認した。この細胞を用いて、ニンニクやミョウガ成分のTRPA1活性を測定した。興味深いことに、ミョウガ成分Xとその類縁体3種は強くTRPA1を活性化させ、これまで最も強い食品由来のTRPA1アゴニストとして知られるAITCの約10分の1の濃度のEC_<50>であった。以上の結果は現在投稿中である。 (3)TRPA1アゴニストのcinnamaldehydeの体脂肪蓄積抑制効果:TRPA1アゴニスト(AITC orcinnamaldehyde(CNA))を麻酔下ラットの血中に投与すると、副腎からのアドレナリン分泌が促進されることを昨年度見出した。そこで、in vivoにおけるTRPA1アゴニストのエネルギー代謝亢進効果を確認するために、CNA摂取におけるマウス体脂肪蓄積抑制効果を検討した。CNAを0、0.1、0.5、1%添加した高脂肪高ショ糖食をC57BL/6マウスにペアーフィディングし、1ケ月間飼育した。0.1%以上のCNA添加群において、無添加群よりも有意な腸間膜脂肪組織の蓄積が抑制された。また、腎周囲、精巣上体白色脂肪組織重量もCNAの添加濃度依存的に蓄積が抑制された。以上より、長期間のCNA摂取はエネルギー代謝を亢進させ、体脂肪の蓄積を抑制することが示唆された。 以上、今年度の研究により、新たなTRPV1及びA1活性食品成分を同定した。また、TRPA1アゴニストにおける体脂肪蓄積抑制効果をマウスで確認した。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)