Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Research Abstract |
本研究は,異方性異種材界面破壊力学の基礎理論を確立し,なおかつ電子デバイスやMEMSなどの微細構造物の強度信頼性評価へ適用することを目的としている.本年度は,主に以下の点について研究を行った. 圧電材料への拡張の検討 現在,MEMSを構成するセンサやアクチュエータなどには,電場と機械的変形との間に固有の連成効果を有する異方性材料,すなわち圧電材料が使用されている.このような圧電材料で構成される構造物の強度信頼性評価には,従来の弾性体についての線形破壊力学による強度評価だけでは不十分であり,電場と応力場の連成を考慮した,圧電問題について拡張された破壊力学(電気破壊力学)による取扱いが必要となる.しかしながら,電気破壊力学に関する研究は始まったばかりであり,まだ十分であるとは言えない.そこで著者は,これまでに開発した三次元異方性異種材界面き裂の応力拡大係数解析手法を,圧電材料に拡張する可能性を探るべく,基礎理論の勉強や関連した論文の収集を行った.その結果,圧電材料への拡張の理論と具体的なプロセスの確立ができた.それに従い,エネルギー解放率の内,機械的寄与分だけを破壊力学パラメータとして用いる機械的エネルギー解放率と等価な,機械的J積分を導出し,経路独立性などその有効性を確認した.また,この手法を三次元問題へも拡張した.今後は,実験によって破壊クライテリオンを解明し,さらに界面き裂問題や焦電問題への拡張も行っていく予定である.
|