Project/Area Number |
05J06693
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Control engineering
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山本 直樹 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 量子力学 / 制御理論 / フィルタリング理論 / システム解析 |
Research Abstract |
研究の目的は次である:動的量子システムのフィードバック制御は、システムの出力から得られる情報を適切に処理し、それを用いて制御器を設計することでなされる。そのような情報処理を担うのがフィルタリングであり、適切なフィルターなくして有効な制御系設計はできかい。そこで本研究では、とくに量子系特有のフィルタリングに注目し、それがもつべき構造を明らかにする。また、とくに2粒子系のスピン制御問題において、そのようなフィルタに基づいた制御系設計問題を考察する。以上の目的に対して、以下の結果を得た。 1.量子系は外部環境との接触において非常に鋭敏に変化し、そのため理想的なモデルに対して設計されたフィルタが現実的な環境下において適切に作動する保証がない。そこで、ある程度のモデル化誤差に対してもその情報処理が適切になされるような、「ロパストフィルタ」の設計法を明らかにした。このフィルタは古典システムに対するロバストフィルタを参考にして設計されたものであるが、量子系特有の性質により、ロバスト性の評価は古典の場合に比べてより複雑なものとなる。 2.2つの粒子からなる「スピン系」は非古典的な相関を有することが出来る。これは「エンタングルメント」と呼ばれ、近年盛んに研究されている量子情報技術の基礎をなすものである。この系に対して、量子フィルタに基づいて、以下の性質を有するフィードバック制御器を求めた。まず、(ほとんど)任意の初期状態から粒子のエンタングルメントが最大となるような「最大エンタングルメント状態」に、系の状態が確率1で収束するような制御器を求めた。次に、すべての初期状態から「スクイズド状態」なる有用なエンタングルド状態の任意の近傍に、系の状態が収束するような制御器を求めた。これらの制御器は従来の静的なエンタングル生成法よりも外乱に対してロバストであるという優位点をもつ。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)