Project/Area Number |
05J11580
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 良典 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 細胞質ダイニン / AAAモジュール / 6量体 / リング状構造 / ATP加水分解活性 |
Research Abstract |
細胞質ダイニンモータードメインの各モジュールの構造がATP加水分解活性と運動活性の関係にどのように寄与しているのかを調べるためにヒト細胞質ダイニンの1番目のAAAモジュールであるhA1とC末端のAAAモジュールでない領域の結晶の作成に取り組んだ。 第一に、大量に発現するコンストラクトの作製に取り組み成功した。そこで、実際に結晶の作製に取り組んだが、現在のところ結晶は得られていない。 結晶の作製と並行して、hA1を含むフラグメントの溶液状態でのオリゴマー状態を調べた結果、6量体の状態で存在することが示唆され、さらに、電子顕微鏡観察により、リング状の構造をとっていることも示唆された。細胞質ダイニンモータードメインはリング状の構造をしていることは知られているが、C末端のAAAモジュールでない領域がその構造に含まれているかは意見が分かれており、今回得られたhA1のみでリング状の構造を形成でき得るという知見は非常に興味深いものである。 また、細胞質ダイニンモータードメインのストーク(4番目と5番目のAAAモジュールの間から突き出ている)が微小管との結合部位であり、その結合はモータードメインにどのヌクレオチドが結合するかにより、影響をうけることが知られている。そこで、hA4st5を含むフラグメントを作製したところ、微小管と高い親和性で結合することが確認できた。現在、ストークに最も近いヌクレオチド結合部位であるP4のヌクレオチド状態がどのような影響を与えるかを調べているところだが、はっきりとしたデータは得られていない。しかし、このフラグメントのオリゴマー状態を調べたところ、3量体、つまり、AAAモジュールで考えると6量体ということが示唆された。これは、上記のhA1で得られた結果と矛盾しないものであり、細胞質ダイニンモータードメインの構造を考える際に、非常に興味深いものである。
|