Project/Area Number |
05J12124
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 祐樹 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 脳梗塞 / 脳虚血 / 霊長類 / カニクイザル / 白質病変 / アストロサイト / 神経栄養因子 / MRI / ニューロン / DNA修復 |
Research Abstract |
前年度までに確立した疾患モデル(カニクイザルを用いた微小脳梗塞モデル2種類:灰白質の微小血管を閉塞させる脳虚血モデルおよび白質の微小血管を閉塞させるモデル)およびMRI拡散テンソルによるデータ解析手法を踏まえ、今年度はそれらのモデルを用いた脳の白質障害における神経栄養因子の発現解析を進展させた。 本研究で用いた疾患モデルの病変周囲に出現するリアクティブ・アストロサイトは、軸索束の変性あるいは再ミエリン化に寄与すると考えられるサイトカイン(インターロイキンll)を発現していたが、これらの細胞がさらに脳由来神経栄養因子(BDNF;Brain-derived neurotrophic factor)をも産生していることをつきとめた。また、このような細胞の分布は、MRI拡散テンソルによる拡散異方性(FA)解析においてFA値が低下している領域とよく一致することも明らかとなった。 これまで、BDNFは種々の脳疾患モデルにおいて神経系細胞の保護や再生に有効な作用を示すことが知られていたが、脳白質で内在性のBDNFがどのような細胞から産生されるのかということについては未知であった。白質の病態変化は、近年、認知症の諸症状にも深く関与することが指摘されはじめたものであり、この部位におけるBDNF産生の上昇、およびその由来となる細胞を霊長類において突き止めたことは、今後ヒトの脳梗塞における白質病変を治療していくための基盤作りに貢献できる可能性が高い。
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