Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
熱機械疲労(TMF)環境下において,熱成長酸化物(TGO)の生成・成長は熱応力の上昇,接合強度の低下の原因となり,TBCのはく離・脱落に大きく関与していると考えられている.よって,TMF試験中にTGOの成長,TBCのはく離を非破壊的にモニタリングすることは重要である.本研究では非破壊モニタリングの手法として,交流インピーダンス法の採用を検討し,TBCのインピーダンススペクトルは高周波側から(1)YSZ粒内,(2)熱成長酸化物(TGO),(3)YSZ/電極反応,(4)YSZ/TGO界面のインピーダンスから構成されることを確認した.インピーダンススペクトルの計測・解析によりTMF試験中にTGOの成長,TBCのはく離をモニタリングすることができる可能性を見出した.しかし,インピーダンス測定において,基材を対極として用いるため,電極の形状と配置は非対称になる.よって,TMF試験への適用に先立って,300〜1000℃において,電極の非対称性がインピーダンススペクトルに及ぼす影響について更なる検討を行った.電極が非対称な場合のTGOのインピーダンスは,電極面積よりも広がった領域から計測され,その領域は基材サイズにより変化することがわかった.電極反応のインピーダンスは,電極反応面積の大きさ,TGOの抵抗による電圧降下の影響を受ける.よって,基材サイズとTGOのインピーダンスが計測される領域の相関が明らかになれば,TGO厚さの定量評価が可能であり,さらに電極反応のインピーダンスからTGO近傍のはく離欠陥検出の可能性が期待できる.測定を行った温度域では同様の電極の対称性,基材サイズの影響が見られた.したがって,300〜1000℃にてTGO厚さの定量評価,TGO付近でのはく離欠陥検出が期待できる.
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