Project/Area Number |
06J02586
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese linguistics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本廣 陽子 Kyoto University, 文学研究科, 特別研究員PD
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 国語学 / 形容詞 / 接頭語 / もの / 中古 / 源氏物語 / 国文学 |
Research Abstract |
中古における「もの」を冠する形容詞(以下、「もの」形容詞)を、源氏物語の用例を中心に考察することによって、以下のことが明らかになった。「もの」形容詞は、まず、「もの悲し」のような情意性形容詞として出現し、その基本的意味は、その漠然性であると考えられる。平安中期あたりから次第に状態性の「もの」形容詞が見られるようになり、「もの」形容詞の意味も従来の情意性形容詞のもっていた漠然性の範囲を越えて新たな意味が付け加えられるようになる。このような中で、源氏物語において、特に状態性「もの」形容詞が多数創出され、意味および用法に渡って、これまでにはない新しい表現が編み出される。それは、主に「もの遠し」や「もの深し」などに見られ、対象物に対する客観的把握から、主観的把握へ、さらに、人間の内面に対する把握への転換によるものであった。これは人物の様子や人物の内面を丹念に描いていくことによって、豊かな深みのある世界を描き出した源氏物語作者ならではの工夫である。「もの」形容詞は、その内部に、漠然性の意味が付与されるということだけにとどまらない、発展性をもっていた。それを、源氏物語作者が引き出し、積極的に用いて拡大させ、豊かな意味や用法を持つ形容詞へと発展させていった。「もの」形容詞は、源氏物語の登場によって、平安時代の貴族社会で大きく花開いた表現であったのである。
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Report
(2 results)
Research Products
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