アルツハイマー病原因因子APPと代謝制御因子X11Lの結合・解離制御機構の解析
Project/Area Number |
06J04450
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐久間 めぐみ Hokkaido University, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / APP / X11L / ストレス / リン酸化 |
Research Abstract |
アルツハイマー病患者脳に特徴的な老人斑は、APPが2段階の切断をうけ産生されるAβが主成分である.X11LはAPPに結合し、その代謝および輸送を抑制することでAβ産生量を減少させると考えられおり、APP代謝を制御するタンパク質として重要である。これまでの研究により、高浸透圧ストレスよりAPPに結合するX11L量が劇的に増加すること、X11LのN末部位にあるSer236およびSer238がAPP-X11Lの結合量変化に重要であることを示してきた。X11Lと同様にAPPと結合するファミリータンパク質のX11はX11LのSer236,Ser238に相当するアミノ酸が保存され、X11L2では相同部位が存在しない。これらX11ファミリータンパク質とAPPとの高浸透圧ストレスによる結合変化を検証したところ、X11は結合の増大が見られ、X11L2は変化しないことを見出した。これはX11LにおけるSer236,238に相当する領域が高浸透圧ストレス下における結合変化に重要であることを強く示唆するものである。 X11Lはリン酸化タンパク質であり、主なリン酸化部位はAPPとの結合部位であるPTBドメインよりもN末側に集中している。さらに、APPとの結合にはPTBドメインだけではなくN末側領域により劇的に結合量が増加することがわかっている。これらのことから、in vivoにおいてのX11Lのリン酸化がAPPとの結合親和性に影響を与えているのではないかと考え、マウス脳サンプルを脱リン酸化し、APP細胞質領域との結合を検証したところ、X11Lの脱リン酸化によりAPPとの結合が減少することを見出した。これはX11Lのリン酸化状態によりAPPとの結合が制御されうることを示唆しており、結合領域外のN末側リン酸化による構造変化がPTBドメインへ影響を及ぼすことが推測された。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)