Project/Area Number |
06J07535
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
渡辺 めぐみ Hitotsubashi University, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 家族農業経営 / 農業労働 / ジェンダー |
Research Abstract |
本研究は、農業労働におけるジェンダー問題の中範囲の理論をつくることを最終目的としており、その作業の軸として、性別役割分業にインパクトを与える規定要因のモデル化、さらにモデルを量的調査によって検証することの2つがある。そこで18年度より、家族農業経営における労働というミクロな枠組みにおける分析と平行して、女性労働全般におけるマクロな枠組みでの検証を行い、理論の精緻化をめざしてきた。その結果として、中年期の女性一般においては、結婚・出産によってキャリアを中断したことを合理化するために、自らの性別役割分業に対する意見を曖昧化する、という実態が明らかになった。この知見は、農業労働においてキャリア形成をしていく際、もともと農業大学などで学んだ経験がある女性でも、出産・育児の中断によって離脱することによって、農業労働における性別役割分業を肯定する傾向があることと共通するものであった。既に、性別役割分業意識がキャリア選択を規定しているだけでなく、逆に、キャリア選択によって性別役割分業意識が合理化されるという指摘はなされているが、長期的な追跡調査が必要になるためいまだ完全には実証されておらず、本研究はその知見を補強するものである。また、本研究の知見は、農業労働における性別役割分業が「女性向き」「男性向き」といった本質論によって説明されることに対して疑問符を投げかける一つの論拠となるものである。さらに、中年期女性一般のキャリアの規定要因の研究を進めることによって、家族農業経営のシステム内における性別役割分業に対する意識の形成について、個人のキャリアパターンという観点を導入する重要性が明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)