Project/Area Number |
06J10228
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷川 千津 The University of Tokyo, 医科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | p53 |
Research Abstract |
癌抑制遺伝子p53は、標的遺伝子が有する特異的なDNA配列に結合し、その転写活性を制御する転写因子である。多くの癌において検出されるp53の変異がそのDNA結合領域に集中していることから、p53の癌化抑制能は、標的遺伝子に対する発現制御を介して発揮されると考えられる。現在までにp53により発現誘導を受ける遺伝子は多数報告されているが、癌で変異が認められるものや、変異マウスにおいて癌が多発するなど癌化への関与が強く示唆されるものはほとんどない。そこで、真に癌化への関与が認められるp53標的遺伝子に焦点をあてた研究を現在行っている。そのため、遺伝子のスクリーニングにおいて、従来の、p53の過剰発現による発現変動を見たcDNAマイクロアレーのデータに加え、臨床検体を用いた各種癌での遺伝子発現プロファイルを検討項目に加えた。 現在解析を進めている候補遺伝子の内の1つは、肺癌などにおいて発現が亢進していた。さらに、解析の結果、Senescenceの過程で発現上昇する遺伝子であることがわかった。H2O2は生体内に通常存在しており、またヒト線維芽細胞株に細胞老化を引き起こすことが知られている。そこでH2O2で刺激した際の発現量を検討したところ、この遺伝子は時間とともに顕著な発現誘導を示した。またこの発現誘導は、p53を抑制することにより阻害されたことから、p53を介したSenescence誘導に関与している可能性が示唆された。さらに、ORF内のアミノ酸置換を伴う一塩基多型について、コンストラクトを作製し免疫染色を行ったところ、グルタミンからグルタミン酸への置換により、細胞膜および分泌小胞と思われるドット状の染色像が認められなくなった。これらより、一塩基多型がタンパク質の分泌に影響を与える可能性が示唆された。今後、癌の発症率とSNPの相関について検討する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)