トランジット惑星系の観測をもとにしたホットジュピターの大気構造と形成過程の解明
Project/Area Number |
06J10690
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
成田 憲保 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 太陽系外惑星 / トランジット / すばる望遠鏡 / 分光観測 / 測光観測 / ロシター効果 / 惑星形成 / 大気吸収探索 |
Research Abstract |
申請者の研究は、太陽系外に発見されている多様な惑星たちがどのように形成され、どのような環境にあるのかを、観測を通して明らかにしようとするものである。そこで、申請者は惑星による「食」(トランジット)が確認されているトランジット惑星系の分光・測光観測を立案し、PI(Principal Investigator)としてすばる望遠鏡へ観測提案を行っている。 本年度、申請者は6晩のすばる望遠鏡の観測時間を獲得し、主星が明るいトランジット惑星HD189733bの大気吸収探索と6つのトランジット惑星系でのロシター効果の観測を行った。また共同研究者の方より岡山天体物理観測所での半夜の観測時間を提供していただき、もう1つのトランジット惑星系HD17156のロシター効果の観測を行った。 これらの観測のうち、申請者はまず最も結果が面白いと期待されたターゲットHD17156での観測結果を論文として投稿し、受理された(Narita, et. al. 2008)。その結果は、この惑星系での主星の自転軸に対する惑星の公転軸の傾きが62±25度であるというもので、統計的に99%以上の確率で惑星の公転軌道が0度から大きく傾いているということになる。このように公転軌道が大きく傾いている惑星の存在は、近年の理論モデルによっても予言されており、申請者の結果はそうした新しい惑星形成の理論を支持する初めての観測結果である。しかし、今回の結果はまだ25度という大きな不定性が残されているため、申請者は今後さらに統計精度を高める観測の実施を立案している。 また、既に投稿したHD17156以外の観測結果については、引き続き申請者が中心となって解析と論文の準備を行っており、順次発表していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)