分裂酵母が窒素源飢餓に応答して有性生殖を誘導する機構の研究
Project/Area Number |
06J11477
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
幸田 俊希 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分裂酵母 / オートファジー / 窒素源飢餓 / TOR / 飢餓応答 |
Research Abstract |
分裂酵母をモデル生物かして、「細胞が外界の栄養源の状況を認識し、細胞内の諸活動に反映させる」ことを支える分子機構の解明を目指した。栄養が豊富に存在する条件と飢餓条件で活性が大きく変化する細胞内活動のうち、保存されたタンパク質分解系であるオートファジーに着目して研究を進めてきた。オートファジーは窒素源飢餓で誘導され、タンパク質分解の結果生じた分解産物を「窒素源」として供給する役割を果たしていることをとれまでに明らかにした。オートファジーは窒素源飢餓条件下で働く一方、窒素源存在下分は積極的に抑制されている。この窒素源依存的なオートファジー制御に関係する因子を得たいとえ、今回スクリーニング系を構築した。 このスクリーニング系は、オートファジーに必要なプロテアーゼをコードするisp6遺伝子の転写活性が、オートファジーと同様に窒素源依存的に制御されることをベースに、isp6プロモーターに制御されたマーカー遺伝子の発現を指標として、isp6プロモーター依存的な転写活性が失われた変異体を探索する系である。スクリーニングの結果、gaf1変異体が得られた。gaf1はGATA型転写因子をコードしており、同タイプの転写因子をコードする新規遺伝子もisp6の転写に一定の役割を果たしていたので、この遺伝子をgaf2と名付け同時に解析した。 Gaf1/Gaf2は、期待したような窒素源依存的にオートファジーを制御する因子ではないと判明したが、gaf1 gaf2二重変異株は、完全培地上では問題なく生育する一方、最少培地上では全く生育しないという新しいタイプの表現型を示した。この結果から、Gaf1/Gaf2は窒素源が質的に不十分な条件(最少培地等)におかれた場合に、得られた窒素源をより用途の広い窒素源へ変換していると予想された。従ってオートファジーとGaf1/Gaf2ま、異なるレベルで窒素源に対する適応に重要な役割を果たしていると考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)