分泌経路を制御する亜鉛輸送分子に関する分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
06J52783
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Genetics/Genome dynamics
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
房 月 Kobe University, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 亜鉛代謝 / 細胞内小胞輸送 / 遺伝学 / シゲナル伝達 / タンパク質 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
カルシニューリンは酵母からヒトに至るまで高度に保存されたCa^<2+>/カルモジュリン依存性タンパク質脱リン酸化酵素であり、FK506などの免疫抑制薬の標的分子である。カルシニューリンの細胞機能は非常に多彩であるが、その詳細な作用機構はまだ不明な点が多い。カルシニューリンと機能的に関連する遺伝子を同定するために、野生株を変異原処理し、免疫抑制薬感受性変異体を分離した。さらに、カルシニューリン破壊株がCl^-感受性を示す事にヒントを得て、免疫抑制薬感受性に加えてCl^-超感受性を示す変異体を分離した。本研究ではcis4変異体に着目し、機能解析を行っている。 今年度の研究に、以下の結果を得ていた。 ●Δcis4において、亜鉛トランスポーターをコードする出芽酵母遺伝子Msc2とZrg17を共発現すると、Δcis4の表現型を回復した。pull down assayによりCis4とZrg17は直接結合した。 ●Δcis4は細胞壁の脆弱性が認められる。この細胞壁の脆弱性は亜鉛を培地に加えることにより回復した。 ●Δcis4は酸性ホスファターゼの分泌と貯蔵が抑制されていた。特に酸性ホスファターゼの分泌が抑制されていた。また、Δcis4において、GFP-Syb1の局在は異常が認められる。他の細胞内小胞輸送に異常のある変異体株であるypt3-i5、ryh1-i6、gdi1-i11、apm1-1とは、遺伝学的関係が認められた。 ●亜鉛を培地に加えることにより、ypt3-i5とapm1-1の感受性と細胞壁合成不全を回復したが、ryh1-i6とgdi1-i11は少ししか回復しなかった。 ●これまでの結果から、Cis4は、cis-Golgiにおいて、Zrg17と複合体を形成し、亜鉛トランスポーターとして機能する。Cis4はゴルジ体内の亜鉛濃度を調節することで、ゴルジ体からの細胞内輸送に関与していることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)