ランチビオティックnukacin ISK-1の作用機作解明とペプチド工学への応用
Project/Area Number |
07F07164
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
園元 謙二 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ASADUZZAMAN Sikder Mohammad 九州大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ランチビオティック / nukacin ISK-1 / 作用機作 / 静菌作用 / 形態変化 / 非溶菌 / 異常アミノ酸導入システム / ランチビオティックの分子設計 |
Research Abstract |
nukacin ISK-1のようなN末端のtail領域と異常アミノ酸を含むC末端のring領域から構成されるタイプA(II)ランチビオティックでは、その作用機作は未だ解明されていない。その構造に基づく作用機作の分子機構解明は、新規で優れた諸性質を兼ね備えたランチビオティックの合成にとって必要不可欠である。昨年度に引き続き、その作用機作の分子機構の解明を行った。先ず、nukacin ISK-1の抗菌効果は感受性菌のgrowth-phaseには依存しなかった。また、nukacin ISK-1は、異なるタイプのランチビオティック、nisin(タイプA(I)、ペプチドグリカン前駆体のリピットIIを認識・結合分子とし、感受性菌に孔を形成し、殺菌作用を示す)の膜脱分極活性を阻害した。透過型電子顕微鏡解析から、nukacin ISK-1処理菌体は分裂時に正常な隔壁を形成せず、明らかに細胞壁が薄くなるが、細胞内部に変化はなかった。さらに、局在性試験の結果から、nukacin ISK-1は感受性菌の細胞膜の特異的な場所の結合するのではなく膜全体に結合することが明らかとなった。このように、nukacin ISK-1は細胞壁の生合成に関与する機能に阻害を与える静菌的ランチビオティックであることがさらに明確になった。異常アミノ酸導入システムによるランチビオティックの分子設計試験では、nukacin ISK-1の改変体(S27C)は新たなランチオニン環を形成していたが、その抗菌活性は非常に低く、かつ安定性が悪かった。また、ランダム変異によりプレカーサーペプチドNukAに変異を導入し、すでに構築した異常アミノ酸導入システムによる発現を行った結果、nukacin ISK-1よりも高い抗菌活性を示すものを見出すことができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)