Project/Area Number |
07F07209
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
堀江 稔 Shiga University of Medical Science, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZANKOV Dimitar Petrov 滋賀医科大学, 医学部, 外国人特別研究員
ZANKOV DimitarPetrov 滋賀医科大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | I_<Kr> / KCNH2 / LQT2 / α_1-受容体 / フェニレフリン / PI(4,5)P_2 / 機能喪失型変異 / 心室性不整脈 / I_<kr> |
Research Abstract |
イオンチャネルの機能変化により、発症する病気には、嚢胞性線維症をはじめ、多くが知られているが、循環器疾患では、1995以降、遺伝性不整脈の多くが、心筋電気活動を決定するイオンチャネルをコードする遺伝子の多様な変異により招来されることが分かってきた。中でも、遺伝性QT延長症候群は、心電図上の著しいQT延長とTorsade de pointesと呼ばれる特異な多形性心室頻拍による失神、さらにまれならず、心室細動による心臓性突然死をおこす重篤な疾患である。現在までに10個以上の責任遺伝子が同定されている。臨床的には、LQT1,2と命名されている膜電位依存性カリウムチャネルのαサブユニットをコードする遺伝子、KCNQ1とKCNH2の変異による場合が最も頻度が高い。研究代表者の堀江らは1996年から、QT延長症候群を含むあらゆる遺伝性不整脈患者から、ゲノムDNAを集積し、2009年3月の時点で、1430名のゲノム(約700家系)を集積した。内、約350家系がQT延長症候群であるが、その約55%の発端者で、遺伝子診断が可能であった。その遺伝型による臨床像の違いが、このような遺伝子検索を通して明らかとなってきた。その一つに、LQT2型と呼ばれるKCNH2遺伝子の変異により招来される病態では、Torsade de pointesの発作が、突然の驚きや電話や目覚まし時計の音など、いわゆるドキットしたときに起こることが判明した。一方、KCNQ1遺伝子の変異で起こるLQT1型では持続的な運動が誘因となることが分かってきた。そこで、研究分担者のZankovらは、これらの病像の違いが、交感神経のレスポンスではあるものの、そのMediatorが異なるためではないかと考え、持続運動時の活性化するβ受容体ではなく、α受容体刺激を介するイオンチャネル、すなわち、LQT2型で障害されるKCNH2遺伝子でおコードされるKv11.1蛋白におけるα受容体刺激作用を検討した。その結果α受容体刺激はGqを介して細胞膜内のPI(4,5)P_2レベルの減少を起こし、これがKv11.1チャネルの機能低下することがわかった。LQT2では、機能喪失型変異により、このチャネル機能がもとより減少しているため、さらなるα刺激の存在により、外向きK電流の低下を起こすことによりTorsade de pointesが発生しやすくなることを証明した。
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Report
(2 results)
Research Products
(70 results)