トキソプラズマ原虫感染における宿主細胞関連因子の網羅的解析
Project/Area Number |
07J00021
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
坂内 天 Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 畜産学部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トキソプラズマ / 宿主細胞 / トランスポゾン |
Research Abstract |
トキソプラズマ原虫感染において、原虫の宿主細胞への接着、侵入、寄生包の形成、増殖といった一連の現象の背景には、宿主由来および原虫由来分子の複雑な相互作用があるものと推測される。本研究では変異細胞を用いたスクリーニングにより、原虫感染に関わる宿主細胞関連因子を同定し、その機能を解明することを目指してきた。昨年度の研究成果で、チャイニーズハムスター由来CHO-K1の変異株の中からトキソプラズマ原虫感染抵抗性を示すクローンを得て、その原因となった変異箇所を特定し塩基配列を得た。しかし得られたDNA断片はサイズが小さく、既知遺伝子の翻訳領域とマッチしなかった。チャイニーズハムスターのゲノム情報が公開されていないこともあり、更なる解析が困難となった。 そこで、ゲノム情報が利用可能なヒト由来の細胞株を用いて、原虫感染抵抗性を示す変異細胞の作成を試みた。ヒト由来HeLa細胞の遺伝子にトランスポゾンSleeping Beautyを用いて変異導入を行い、G418により変異細胞の選択を行った後に原虫を接種し、コントロールの細胞と比較して長期間生残する細胞が見られた。限界希釈法により得られた10クローンに原虫を再接種して増殖を観察したが、10クローンすべてが変異前の細胞と比べ、原虫増殖を有意に抑制した。このことからHeLa細胞をベースにした今回の実験で、CHO-K1細胞を用いた場合と同様に原虫感染抵抗性を示すクローンを得ることに成功した。 今後これらの細胞クローンのゲノムにおける変異箇所の特定を行い、既存のゲノム情報との比較により感染関連因子を同定する。その後、同定した遺伝子産物について、RNAi、過剰発現などの分子生物学的手法や各種の形態学的手法によって機能解析を進める予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)