レーザー冷却と軌道制御による3次元結晶化ビームの生成
Project/Area Number |
07J00249
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics 1
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
想田 光 Kyoto University, 化学研究所, 助教
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | イオン蓄積リング / ビーム冷却 / レーザー冷却 / 結晶化ビーム / 閉軌道補正 / 共鳴結合 / 運動量分散 / COD補正 |
Research Abstract |
本研究代表者は、科学研究費補助金特別研究員奨励費の補助を得て、進行方向のレーザー冷却力を水平方向に伝える2次元レーザー冷却の実験を行った。これは本来進行方向にのみ作用するレーザー冷却を振動の結合により水平方向・垂直方向に伝える3次元冷却の根幹をなす部分であり、結晶化ビームの生成に不可欠なものである。前年に構築した静電キッカー6台による閉軌道変形(COD)の補正システムは安定に動作し、レーザーとの相互作用を常に維持できるようになったことが実験の進展に大きく貢献した。この補正システムはNuclear Instruments and Method A597 p.160に掲載された。水平方向の冷却を最大化するためにはRF電圧による進行方向の加熱作用を取り除く必要があるとわかり、ビーム入射時の加熱作用を抑制する断熱的ビーム捕獲(Adiabatic Capture)のための任意波形による信号源強度変調システムを構築した。実験においては、進行方向と横方向の振動の共鳴が起こる条件において、冷却後の進行方向温度がその他の場合より高くなっていることを確認し、また横方向の温度についてはレーザー誘起蛍光を用いたプロファイル測定を行い、共鳴のない条件よりビーム径が小さくなる測定結果を得た。ただしシミュレーションでは進行方向と同じ温度まで到達できることが予想されているが、現在実験で確認できているのは進行方向の約10倍の温度までである。結晶化ビームの実現にはこの横方向冷却を最適化し、現在よりさらに低い温度まで到達する必要があると考えられ、現在も本研究で得られた知見を基に更なる実験を進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)