精密地上観測と衛星観測から明らかにする大気波動による超高層大気へのインパクト
Project/Area Number |
07J00792
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | National Institute of Polar Research (2009) Kyoto University (2007-2008) |
Principal Investigator |
江尻 省 Kyoto University, 生存圏研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 大気重力波 / 中間圏界面 / 大気圏-電離圏結合 / エネルギー輸送 / Na温度ライダー / 全天大気光ィメージャー / MUレーダー / クリティカルラベル / 全天大気光イメージャー / クリティカルレベル |
Research Abstract |
最近の超高層大気研究で、電離圏電子密度擾乱を下層起源の大気重力波(Atmospheric Gravity Wave:AGW)が励起している可能性が指摘され、両者の時空間スケール等の具体的な対応関係が注目されている。しかし、中間圏界面付近の風速や温度等の立体的な測定が極めて困難であるため、下層起源のAGWの超高層大気中への浸入機構と電離大気へのインパクトの詳細は未だ不明瞭である。この解明のために本研究では、まず、AGWの中間圏界面付近での鉛直伝搬(特にクリティカルレベルでの振舞い)を過去のデータの中に見られたケースについて詳細に調べ、その結果を国内・国際学会にて発表し、学術論文としてまとめた。キャンペーン観測として、京都大学生存圏研究所の大気光イメージャーを信楽から約80km離れた多賀町(滋賀県)に設置し、信楽OMTI(名古屋大学太陽地球環境研究所)のイメージャーと中間圏AGWの二地点同時観測を行った。その際に、Na温度ライダーによる温度の鉛直分布観測、MUレーダーの最新観測モードによる風速の立体観測との同時観測、さらに人工衛星(れいめい)からの大気光観測との同時観測にも成功し、現在、共同研究者とこれらのデータを解析しつつ、議論を進めた。Na温度ライダーについては、昨年度軌道に乗せた中間圏温度の準定常観測を機器の調整、修理等を随時行いながら継続し、約1年半分のデータを取得すると共に、システムの新しい較正方法を開発し、データ質の向上を図った。現在、この観測結果および校正手法についての学術論文を執筆中である。得られた多量の観測データは世界的にも貴重なデータベースとなると期待され、昨夏のCOSPAR国際会議等での口頭発表以来種々の問い合わせが来ており、このデータを用いて中間圏の大気波動が組成や大気光に与える影響の研究を国際共同研究として進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)