多文化社会におけるシティズンシップ理論とその制度像
Project/Area Number |
07J01239
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Fundamental law
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浦山 聖子 The University of Tokyo, 大学院・法学政治学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 多文化主義 / カナダ / 移民政策 / グローバルな分配的正義 |
Research Abstract |
本年度は、英米圏の政治哲学におけるグローバルな分配的正義をめぐる理論について主に研究を行った。同時に、具体的制度像についての研究の一環として、カナダの移民政策、移民政策をめぐる政治状況、問題点についても研究を進めた。 まず、昨年度に引き続き、4月下旬まで、カナダのクィーンズ大学哲学科において、Will Kymlicka教授のご指導の下、博士論文の基礎となる研究を行ってきた。特に、帰国直前には、現在作成中の博士論文の基礎となる英文の短い草稿をKymlicka教授及び政治学科のMargaret Moore教授にお見せし、多くの助言や関連する文献情報、執筆への激励を頂くことができた。両教授から頂いた助言等は、作成中の博士論文に様々な形で反映されている。帰国後は、諸研究会に参加しつつ、主に博士論文の執筆を進めてきた。9月には、指導教授である井上達夫の主催する科学研究費プロジェクトの会合で、「グローバルな分配的正義と労働者の国際的移動」と題し、博士論文の概要について報告を行った。博士論文の一部となるJoseph Carensによる開放的国境論の検討については、来年度(2009年度)日本法哲学会分科会報告に応募し、査読審査の上、報告の機会が得られることとなった。また、グローバルな分配的正義を巡る研究の一環として、ナショナリズム論の第一人者であるDavid Millerによるグローバルな正義論、「ナショナルな責任とグローバルな正義」について書評を『国家学会雑誌』122巻3・4号に寄せた。これは来年度(2009年)4月末に刊行される予定である。最後に、何と言っても、今年度最大の成果は、博士論文の草稿を書き上げたことである。未だ議論が不十分な点や明確でない点などもあるが、今後、さらなる改稿の上で提出する予定であり、その基礎が仕上がったと言えると思う。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)