Project/Area Number |
07J02057
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 宏治 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 紫外線処理 / 藍藻類 / 藍藻毒 |
Research Abstract |
<主な成果> 紫外線処理に伴う藍藻毒の毒性値の変化を評価することを目的として、昨年度は、毒性物質の量の変化をより正確に測定できる手法を開発した。今年度は、開発した手法を用い、死滅する藍藻細胞数と増殖する藍藻細胞数をより正確に測定し、その挙動を記述するモデルを作成した。作成したモデルによって、紫外線処理後に死滅する細胞数の変化、増殖する細胞数の変化、さらには死滅する細胞から放出されるミクロキスティンの3点を適切に記述することができた。モデルによって、細胞内藍藻毒の紫外線による分解を確認した。 <研究実施状況> (1)さまざまな処理条件における死滅細胞と増殖細胞の分離計数 紫外線処理に伴う藍藻毒の毒性値の変化を評価するために、死滅する藍藻細胞数と、増殖する藍藻細胞数を分けて計数する必要があった。異なる種類の紫外線ランプ、光回復を考察できる異なる培養光源、異なる紫外線照射量など、複数の条件において、この計数を行った。同時に、藍藻毒を測定し、紫外線処理に伴う藍藻毒の毒性値を評価した。 (2)藍藻毒毒性値の変化を記述するモデルの作成 (1)死滅する細胞数と増殖する細胞数の記述 紫外線処理後の藍藻毒毒性値の変化を記述するには、その元となる藍藻細胞数の変化を記述することが、まず必要である。昨年度開発したセファロスポリン手法を用い、(1)の段階では、さまざまな処理条件において死滅細胞と増殖細胞を分離計数した。この結果に当てはまるようなモデルを選択し、死滅細胞数、増殖細胞数の変化をそれぞれ記述した。死滅細胞数は、時間が経過するとともに徐々に死滅速度が速くなる、マルチヒット型モデルを採用して記述した。増殖細胞数は、単純な増殖曲線によって記述した。この2つの細胞数モデルを合わせて、紫外線処理後の全体の藍藻細胞数の変化を記述した。 (2)細胞1個当たりの藍藻毒毒性値の変化 紫外線処理後の細胞数の変化モデルを作成した後、藍藻毒毒性値の変化を記述するモデルを作成した。水中の藍藻毒濃度を記述するため、死滅細胞数の挙動と、死滅細胞数1個当たりの藍藻毒毒性値を設定する必要があった。このうち、死滅細胞数1個当たりの藍藻毒毒性値は、紫外線照射量が600mJ/cm2以上の場合に、低く設定する必要があることが分かった。昨年度の成果の一つとして、紫外線による細胞内の藍藻毒の分解現象の発見が挙げられるが、その結果をモデルでも確認できた。
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