消滅の危機に瀕する琉球諸方言のアクセント体系に関する実証的・理論的研究
Project/Area Number |
07J02126
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小川 晋史 Kobe University, 人文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アクセント / 琉球語 / 沖縄 / 今帰仁方言 / 津波方言 / 伊是名方言 / 琉球方言 / 沖縄本島 |
Research Abstract |
年度の前半においては、昨年度に引き続き方言音声聞き取りのためのフィールドワークに力を入れた。主に沖縄本島北部の方言を対象として調査を行った。若者からお年寄りにいたる各世代から伝統的方言語彙と標準語語彙両方を用いたアクセントの聞き取り調査を行い、インフォーマント数はおよそ50名に及んだ。そうして集めたのべ数千語の語彙アクセントについては音節構造などの観点から分類集計して分析した。その結果以下のようなことが明らかになった。 伝統的方言語彙のアクセントについては沖縄本島北部の諸方言を比較することで、この地域(「山原地域」)の方言に共通する祖語のアクセントを推定するに至った。類別語彙の分布をもとに共通の祖語から各方言へ至るピッチ変化を説明することができたのである。また、標準語語彙のアクセントについては世代別のアクセント変化を観察することで、標準語アクセント規則の中でもどの部分が早く獲得され、どの部分が最後まで獲得されないかが明らかになった。品詞別にいうと標準語アクセントの中でも形容詞や動詞のような比較的シンプルな規則を持つ品詞のアクセント規則は早く獲得され、名詞のようにより複雑な規則を持つ品詞のアクセント規則は獲得が遅いことを集めたデータから実証することができた。 年度の後半は主に論文の執筆と研究内容の発表準備のために時間を使った。上記の研究成果の一部は第3回琉球諸語記述研究会(1月24日於:東京大学本郷キャンパス)ですでに口頭発表を行い、平成20年度3月末提出の博士学位論文としてまとめた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)