周期とL函数,多重ガンマ函数の関係とそのp進類似,及び関連する数論的諸問題
Project/Area Number |
07J02886
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加塩 朋和 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員PD
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 整数論 / L関数 / 周期 / p進L関数 / p進周期 / ガンマ関数 / p進ガンマ関数 / スターク予想 |
Research Abstract |
私はHecke L関数や,それらのp進類似と呼ばれる関数を扱い,特に(p進)CM周期と呼ばれる幾何的不変量との関係を調べている.この研究は解析的類数公式やStark予想の延長線上にある.古典的には虚二次体Kによる虚数乗法を持つ楕円曲線EのCM周期,すなわちEの正則一次形式の積分値が,虚二次体Kに対応するHecke L関数の微分値やガンマ関数の特殊値で書けることが知られていた.吉田敬之氏はこれを拡張し,志村五郎氏のCM周期記号とBarnesの多重ガンマ関数の関係式を予想した. これまでの主な結果は吉田氏との共同研究で得た彼らの理論のp進類似であった. 私はまず吉田予想とStark予想の関係を明らかにしたいと思っている.Stark予想はある条件下で部分ゼータ関数の微分値が代数的数の対数であると言っている.一方でCM周期はHeckeのL関数の特殊値の超越数部分を表す.私はこれまでにStark単数の代数性,志村氏のCM周期の単項関係式,及び多重ガンマ関数の単項関係式の三つが対応していることを発見し,研究集会で発表しまた報告集にもまとめた. 次にこれらの予想群の証明を目指すが,これには(p進)周期の具体的計算が必要であり,そのためCMアーベル多様体の良いモデルが必要である.古典例として円分体の作用するフェルマー曲線(のヤコビ多様体)がある。この場合は正則一次形式の積分がガンマ関数で,Frobenius作用がp進ガンマ関数で記述できる.この事実はKatz, Coleman, Ogusらによって知られていたが,私も彼らの結果が少しだけ拡張できることを示した. 最後に岩澤理論への応用を挙げておく.我々の主予想はHilbert第12問題(類体の構成)のp進的解を与えていた,これはBrumer-Stark予想,そしてEuler Systemの構成等と繋がっている.例えば栗原将人氏の一般Gauss和のEuler System"との関係などは興味深い.またGreenberg-Stevens, Dasgupta-Darmon-PollackらのL不変量とHilbert保型形式の族との関係にまつわる理論とも交わる.手始めとして,プレプリントにおいて我々の結果とDasguptaのp進積分との関係を明らかにした.
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)