細胞骨格と生体膜の可視化細胞系を用いた高等植物細胞の分裂機構に関する研究
Project/Area Number |
07J04392
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理・分子
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桧垣 匠 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 細胞形態形成 / 細胞分裂 / 細胞骨格 / GFP / 植物細胞 / アクチン繊維 / 生体膜 / 細胞板 / 顕微鏡画像 / 画像解析 |
Research Abstract |
本年度は、高等植物の細胞質分裂におけるアクチン繊維の動態と機能の解析に着目し、生細胞観察による経時的・定量的解析を実施した。まず、高等植物の細胞分裂研究の標準細胞株であるタバコBY-2細胞のアクチン繊維がGFP-ABD2により生体標識された形質転換細胞を確立した。この細胞株を用いて、細胞質分裂期のアクチン繊維構造の変化をスピニングディスク式共焦点レーザー顕微鏡を用いて、追跡した。その結果、分裂中期の分裂装置内にはアクチン繊維は目立って局在していなかったが、分裂後期になると分配された娘核近傍からアクチン繊維が出現し、細胞板が拡大する分裂終期では細胞板近傍へアクチン繊維が徐々に集積することが明らかになった。また、アクチン重合阻害剤であるbistheonellide Aを処理したところ、分裂終期における細胞板の拡大速度が低下することが2-3割減少することが示された。アクチン繊維破壊条件下で、細胞板近傍の内膜系の観察を行ったところ、細胞板と相互作用するエンドソームの運動性が低下すること、小胞体の細胞板近傍への集積が阻害されることが見出された。一連の解析結果から、アクチン繊維が高等植物の細胞質分裂に重要な役割を果たすことが示された。本研究は、細胞分裂におけるアクチン繊維の新たな役割を示した点て細胞生物学への貢献が認められる。また、本成果は2008年7月にBMC Plant Biology誌にて公表された。BMC Plant Biology誌はopen access journalであり、現時点で本論文は1600を超えるアクセス数を記録している。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)