Project/Area Number |
07J04678
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
畑中 翼 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 特別研究員DC1
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Cp*Fe錯体 / C-H結合活性化 / C-Hボリル化 / 含窒素ヘテロ環カルベン / ヘテロ芳香環 / 有機鉄錯体 / 窒素分子活性化 / 含窒素へテロ環カルベン / 混合原子価錯体 |
Research Abstract |
有機鉄錯体を用いた基質活性化に関しては基礎的知見があまり報告されておらず不十分であるため、研究目標である窒素分子の活性化は方法論の確立から始める必要があり、当該年度では目標の達成に至らなかった。しかし鉄錯体を用いた基質活性化の検討を行った結果として、以下に述べる重要な成果を上げることができた。 窒素原子上にメチル基を有する含窒素ヘテロ環カルベン配位子を導入したCp*Feメチル錯体を用いることで、フラン類およびチオフェン類のC-H結合を触媒的に活性化可能ということをを見いだした。具体的には上記の鉄錯体を触媒として用い、添加剤としてtert-ブチルエチレンを加えることで、フラン類、チオフェン類とピナコールボランの脱水素カップリングが進行ことを明らかにした。また本触媒反応の各段階を錯体化学的に同定し、その機構を明らかにした。それにより、穏和な条件で鉄錯体を用いてC-H結合を切断するには、鉄炭素結合を有する種が鍵であることが判明した。これまでに類似な反応はイリジウムなどの高価な貴金属を用いたものに限られており、今回の鉄を用いた一連の反応の開拓は非常に価値の高い研究であるといえる。安価で毒性が低く大量に入手可能な鉄を用いた触媒反応の開発が近年強く望まれており、錯体化学的に詳細に調べられた本結果はそれに対し重要な知見を与えると考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)