規範性の成立構造をめぐる「構成主義」的理解と「表現主義」的理解の比較・検討
Project/Area Number |
07J05407
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Philosophy/Ethics
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
三谷 尚澄 Kwansei Gakuin University, 文学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ウィルフリド・セラーズ / 知覚 / ロバート・ブランダム / 規範性 / 理由の空間 / 経験論 / 思考 / ブランダム / セラーズ / マクダウエル / 自然主義 / 理由を求め・与えるゲーム / 経験 |
Research Abstract |
今年度の研究課題は、(1)ブランダムのプラグマティズム、(2)ヒューム主義的な規範性概念の理解、(3)道徳心理学的な規範性概念へのアプローチという三方向からのサーベイを推進することであった。 第一の課題については、「経験論の根本的な再生」という観点からセラーズの著作を読み解く、という作業を行った。すなわち、セラーズの「経験論と心の哲学」の主要なプログラムは、経験論的な発想の痕跡を哲学的思考の領域から追放することにある、とするブランダムのセラーズ解釈をしりぞけ、セラーズの根本的な関心は新しい観点から理解された「経験」概念を再構築することにあった、と論じる研究成果を発表した。 また、「知覚は思考を含んでいる」、あるいは、「知覚」と「思考」とはアナロジカルな関係のもとに理解されるべきである、という後期セラーズに独自の論点をとりあげることによって、「経験主義的思考を再生するセラーズ」という論点に関する補強を行った。すなわち、目の前のみえに関する経験を消去できないのと同様、「思考」をめぐる経験もわれわれには消去することができない、という主張を擁護することによって、セラーズの哲学にはヒューム主義的ないし経験論的な規範性の理解が伏在している、という論点を確認した。 第三の、規範性概念への道徳心理学的アプローチについては、Jay Wallace教授、Niko Kolodny教授によるセミナー、また、Bay Area Forum For Law and Ethics等を通じて、最新の知見と古典的見解とをつきあわせ、という作業を実行した。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)