レゴリス起源隕石の鉱物額的・化学的研究に基づく小惑星進化過程
Project/Area Number |
07J05413
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geochemistry/Astrochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中嶋 大輔 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 隕石 / 酸素 / 同位体比 / 希ガス / X線回折分析 / 宇宙塵 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小惑星表層(レゴリス)由来の隕石を鉱物学的・化学的見地から調べることにより、小惑星の物質進化過程を明らかにすることである。多くの隕石には、直径1mm程度の急冷球粒物質(コンドリュール)が含まれている。コンドリュールは、太陽系形成初期に起こった大規模加熱現象の生成物と考えられている。ある種のレゴリス起源隕石には、直径100μm程度の微小コンドリュールが大量に含まれる。この微小コンドリュールは大規模天体衝突(小惑星サイズの天体同士の衝突)による加熱現象の産物と目されており、小惑星表層物質進化を探る重要な記憶媒体である。大規模天体衝突により生じた高温ガス及び溶融物は、徐々に冷却する過程で様々な元素組成を持つ鉱物を形成する。微小コンドリュール間にみられる鉱物組合せ・元素組成の違いは、形成順を反映すると考えられている。一方、微小コンドリュールの酸素同位体比は、他のコンドリュールに比べて、大きなばらつきを示すことが知られている。しかし、鉱物組合せ・元素組成と酸素同位体比との関係は未解明である。これを明らかにすべく、ウィスコンシン大学マディソン校(USA)に赴き、二次イオン質量分析計を用いた微小コンドリュールの酸素同位体比分析を行なった。得られた結果は以下の通りである。多くの微小コンドリュールは類似した元素組成を示し、かつ誤差の範囲で同じ酸素同位体比を示した。このことは、これらの微小コンドリュールが共通の加熱イベント(大規模天体衝突)によって形成したことを示唆している。一方で、一部のコンドリュールは、異なる元素組成及び異なる酸素同位体比を示した。このことは、微小コンドリュールを形成した環境の酸素同位体比は空間的もしくは時間的に不均一であった可能性を示唆している。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)