Project/Area Number |
07J07133
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
相川 春夫 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 炭素親和性ルイス酸触媒 / 求核置換反応 / シリルエノールエーテル / α-アルキル化 / 金触媒 / 環状エーテル / ピリリウム型中間体 / エステル交換 / ピリリウム中間体 / ベンジル保護 |
Research Abstract |
炭素親和性ルイス酸触媒を用いた求核置換反応を応用し、分子内求核置換反応の開発とシリルエノールエーテルのα-アルキル化反応の開発を行った。前年度までの結果から、オルト位にアルキニル基を有する安息香酸エステルはカチオン性の金触媒存在下、構造変化を伴って脱離基を形成し、求核剤としてアルコールを作用させることで置換反応が進行してエーテル化合物が得られることが分かっている。そこで基質エステルのアルキル部位にアルコール置換基を有するものを合成し、分子内求核置換反応を試みたところ金触媒存在下、反応は収率良く進行し、環状エーテルが得られた。 また、本研究の際に得られたエステル交換の知見を利用し、金触媒によりオルトアルキニル安息香酸メチルエステルとジオールから環状エーテルが簡便に合成できることを見出した。これは基質エステルとジオールから金触媒によりベンゾピリリウム型中間体を経るエステル交換が進行し、アルキル部位にアルコール置換基を有するエステルが生成、続く分子内求核置換反応により進行したと考えられる。これにより天然物などにも良く見られる様々な環状エーテルがより簡便に、温和な条件下で合成できると期待される。 さらに本求核置換反応においてシリルエノールエーテルを求核剤に用いると生成物としてα-アルキル化されたシリルエノールエーテルが得られることが分かった。一般にこの種の求核剤を用いた置換反応はオキソニウム中間体に対して脱離基がケイ素部位を攻撃するため生成物はα-アルキル化されたケトンとなるが、本反応では脱離基はインクマリンであり、中間体からの脱プロトン化が優先したと考えられる。
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