プレーナー型イオンチャネルバイオセンサーの開発と神経細胞ネットワーク解析への応用
Project/Area Number |
07J07430
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Microdevices/Nanodevices
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
浅野 豪文 The Graduate University for Advanced Studies, 物理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | バイオセンサー / プレーナーパッチクランプ / 神経細胞ネットワーク / Silicon on Insulator / Microcontact printing / 細胞外マトリックス / 光局所刺激法 / Channelrhodopsin-2 / イオンチャネル / パッチクランプ / 細胞間相互作用 / マイクロコンタクトプリンティング / 細胞パターニング |
Research Abstract |
細胞は外界より与えられた様々な情報に対して、シグナル伝達機構を用いてその情報処理を行い、細胞の増殖や分化、神経細胞のシナプス可塑性などの様々な生命現象を展開しているが、神経ネットワークにおける情報処理機構については未解明な点が多い。 昨年度までに細胞から細胞への化学的、電気的な信号伝達を担うシナプスの機能を明らかにし、神経細胞が構成するネットワークにおけるシグナル伝達の計測を可能にするプレーナー型のパッチクランプ素子の開発を行った。当該年度ではソフトリングラフィを用いたMicrocontact printing(μCP)法を応用して、細胞接着因子である細胞外基質(ECM)分子を基板上にパターン配列し、素子内の測定基板上に神経ネットワークを形成させる手法を確立した。さらに、細胞間のシグナル伝達を精密に解析するために、細胞に活動電位を発生させる細胞刺激法として高解像度の光を用いた光局所刺激法を構築した。生物由来の光感受性タンパク質channelrhodopsin-2(ChR2)を遺伝子工学手法を用いてPC12に発現させ、光感受性を付加させた。μCP法により測定基板上にChR2-PC12細胞のネットワークを形成させた後、ホールセル電位固定記録を行った。光照射に同期した光電流の発生を確認することができ、また、その光電流の活性化と脱活性化はともにミリセカンドオーダーの時定数を示した。これは興奮性シナプス後膜電流の立ち上がりの早さに匹敵することから、刺激と反応の同期性という点で、ChR2による光刺激によって細胞から細胞への信号の送受信制御が可能であることを示した。 以上より本研究開発のバイオセンサーは単一細胞間あるいは細胞集合体間の神経ネットワークにおけるシグナル伝達の動的特性を詳細に解析できる素子及び手法であることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(22 results)