新規グルタミン酸アンタゴニストの開発を指向したカイトセファリンの効率的全合成
Project/Area Number |
07J10080
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
濱田 まこと Osaka City University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カイトセファリン / イオンチャネル型グルタミン酸受容体 / アンタゴニスト / 効率的全合成 / 構造活性相関研究 / イオンチャンネル型グルタミン酸受容体 / 効率的合成 |
Research Abstract |
カイトセファリンは天然より初めて見出されたイオンチャンネル型グルタミン酸受容体(iGluRs)アンタゴニストである。高活性・低毒性であることから脳保護薬のリード化合物として注目され、詳細な薬理学的挙動の解明が望まれているが、菌体培養による供給が困難であるため、化学合成による量的供給を待つ状態にある。我々は前年度までの研究により、三つのアミノ酸誘導体を用いたフラグメントカップリングにより、報告例中最短となる12段階でのカイトセファリンの効率的全合成を達成し、その量的供給への道を拓いた。そこで、本合成経路を用いてカイトセファリンの各種誘導体を合成し、構造活性相関研究へと展開した。 前述の効率的合成経路を用い、カイトセファリンの3位異性体、ヨウ素体、9-デカルボキシル体およびデアシルアミド体を合成した。これらに加え、カイトセファリン並びに前年度までに合成したカイトセファリン7位・9位に関する異性体と鏡像異性体のiGluRsに対する結合活性試験を行った。その結果、カイトセファリンは三種類に分類されるiGluRsのうち、NMDA型受容体に選択的にかつ強力に結合することが分かった。カイトセファリンを超える結合活性を有する誘導体は存在しなかったが的7位・9位に関する異性体は比較的活性を維持し、さらに7位異性体は受容体選択性が向上していた。カイトセファリン3位異性体・9-デカルボキシ体およびデアシルアミド体は結合活性がカイトセファリンに比べ大幅に低下し、これら官能基が受容体との結合に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。現在、合成した誘導体のアゴニスト・アンタゴニスト活性を評価している。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)