脂肪細胞分化を制御する新規遺伝子の機能解析及び抗肥満薬の開発への基盤研究
Project/Area Number |
07J11318
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
林 孝弘 Nagoya City University, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 肥満 / 脂肪細胞 / 糖尿病 / 生活習慣病 / インスリン / ノックアウトマウス / 細胞分化 / 小胞体 |
Research Abstract |
脂肪細胞分化を制御する新規遺伝子fad158(factor for adipocyte differentiation 158)の個体レベルでの役割を解明するため、これまでにfad158ノックアウトマウスを樹立した。昨年度、我々は樹立したfad158ノックアウトマウスを用いて、fad158欠損が肥満に与える影響を検討した。その結果、fad158がインスリン感受性に関与する可能性が示唆された。本年度では、昨年度得られた結果を確認するため、別のES細胞由来のfad158ノックアウトマウスを用いて、fad158欠損が肥満に与える影響の解析を行った。まず、普通食摂食条件下における解析を行った。体重変化について20週齢まで測定した結果、野生型とfad158欠損で差はみられなかった。このときの摂食量、摂水量について解析した結果、同様に差はみられなかった。さらに、このときの白色脂肪組織重量を検討したところ、有意な差はみられなかった。次にインスリン感受性および糖代謝能を検討するため、インスリン耐性試験および糖負荷試験を行った。その結果、ともに野生型とfad158欠損で差はみられなかった。以上より、普通食摂食条件下では、野生型とfad158欠損で差はみられなかった。肥満条件下におけるfad158欠損の影響を検討するため、高脂肪食摂食条件下における解析を行った。5週齢から高脂肪食を給餌した。18週齢まで体重変化を測定したところ、野生型と比較してfad158欠損で小さい傾向がみられた。このときの摂食量、摂水量、白色脂肪組織重量を検討したところ、いずれにおいても野生型と比較して、fad158欠損で少なかった。次にインスリン耐性試験を行ったところ、fad158欠損ではインスリン感受性の改善がみられた。また、糖負荷試験を行ったところ、野生型とfad158欠損で差はみられなかった。以上より、高脂肪食摂食条件下において、fad158欠損マウスは肥満に対して抵抗性を示し、インスリン感受性が改善する傾向がみられた。以上の結果より、個体レベルにおいて、肥満の形成およびインスリン感受性にfad158が関与している可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)