骨格筋におけるインスリン反応性糖輸送システムの獲得機能の解明
Project/Area Number |
07J45163
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
根建 美也子 (有賀 美也子) Tohoku University, 大学院・医工学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,645,325 (Direct Cost: ¥2,645,325)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥445,325 (Direct Cost: ¥445,325)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Sortilin / 筋細胞 / 分化 / ラット骨格筋 / 血糖値 / 耐糖能 / インスリン抵抗性 / GLUT4 / 骨格筋 / 脂肪 / 糖 / 運動 / インスリン / 小胞輸送 |
Research Abstract |
前年度までに、マウス骨格筋細胞系C2C12において、インスリン反応性糖輸送担体GLUT4を含有する小胞(GLUT4-storage vesicle:GSV)の構成タンパク質であるSortilinが、筋分化及びGSVのbiogenesisを促進することにより、インスリン反応性の糖輸送システムの獲得に関与することを明らかにしている。また、糖濃度の高い培地(22.5mMグルコースを含むDMEM)では、低糖濃度の培地(5mMグルコース)に比べて顕著に筋分化が促進され、その際、Sortilin量も増加することを見いだしている。今年度は主に、この糖濃度依存性のsortilin発現変動現象について、ラット骨格筋を用いin vivo実験(1)絶食時、2)高脂肪食(HFD)給餌時、3)ストレプトゾトシン(STZ)による高血糖誘導時)を行った。その結果、1)腓腹筋と長指伸筋において、絶食によるSortilinタンパク量の減少が見られた、2)HFDにより腓腹筋とヒラメ筋において、Sortilin量の有意な増加が見られた。一方、3)STZ群では腓腹筋、ヒラメ筋、長指伸筋ともにSortilin量の有意な増加は見られなかった。以上の結果から、in vivo骨格筋においてもSortilin量は、血糖や血中脂肪酸の濃度に応答して大きく増減することをはじめて明らかにした。特に、摂食時は主に速筋においてSortilin量が大きく変動することが明らかとなった。さらに、2)HFDによるインスリン抵抗性惹起時では、Sortilin量の増加が認められた。今回明らかにした筋肉Sortilin量の病態モデルにおける変動が、骨格筋のインスリン抵抗性発症にどのように関与しているのかは今後の検討課題であるが、インスリン反応性糖輸送システムの獲得に役割を果たすsortilin量の異常が、インスリン抵抗性(特にGLUT4トランスロケーション障害)惹起に直接関与する可能性を示す重要な知見である。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)