遺伝子改変マウスを用いたホスホリパーゼCεの炎症反応における機能解析
Project/Area Number |
07J55411
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹中 延之 Kobe University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ホスホリパーゼC / 尋常性乾癬 / トランスジェニックマウス / Th17細胞 / IL-23 / モデル動物 / ケラチン5プロモーター / IL-22 / ホスホリパーゼCε / 慢性皮膚炎 / 炎症 / 分子生物学 / Creリコンビナーゼ / ホスホリーパーゼCε / 分子生物 |
Research Abstract |
Creリコンビナーゼにより活性化するPLCεトランスジーンを保持するトランスジェニックマウスと表皮基底細胞特異的ケラチン5(K5)プロモーター制御下でCreを発現するマウスとの交配で得られた、角化細胞特異的にPLCεを過剰発現するマウス(TGマウス)は生後9日目から鱗屑を伴うヒト尋常性乾癬に酷似した慢性皮膚炎を自然発症することをこれまでに見出した。そこで、本年度はその機構について詳細な解析を行った。 1.TGマウスが示す慢性皮膚炎の解析:TGマウス皮膚の病理学的解析から、鱗屑が認められる生後9日目において、表皮肥厚と、好中球、マクロファージ、CD4陽性T細胞の真皮層への浸潤を顕著に認めた。また,皮膚における炎症性サイトカイン等のmRNAレベルを定量的RT-PCRにて解析したところ、鱗屑を生じているTGマウス皮膚では、IL-23やそれによって活性化されるCD4陽性T細胞由来と思われるIL-17、IL-22,IFN-γの発現上昇が顕著に認められた。また、TGマウス表皮角化細胞でのIL-23の異常な発現上昇は、特異的抗体を用いた抗体染色によっても確認された。さらに、TGマウスの表現型は免疫抑制剤(タクロリムス軟膏)処置で完全に消失するが、これは皮膚でのIL-17とIL-22の発現抑制と非常に良い相関があることが分かり,これらのサイトカインを産生するT細胞がTGマウスでの慢性皮膚炎の発症に関与していることが示唆された。 2.TGマウス由来角化細胞を用いた解析:PLCεの過剰発現に伴って転写誘導される炎症性サイトカインなどのmRNAレベルを定量的RT-PCRにて解析し、IL-23、IL-1、TNF-αなどの顕著な発現上昇が認められ,これらの発現へのPLCεシグナル伝達系の関与が示唆された。また、IL-23については培養上清中への放出をELISA法によっても確認した。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)