Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
目的:70kD熱ショック蛋白(70kD heat shock protein:hsp70)に対する自己抗体の病的意義は不明である.最近私共は様々な基礎疾患をもつ抗セントロメア抗体陽性患者に血清中の抗hsp70抗体が高率に見出されることに気付いた.hsp70とセントロメアという一見無関係に思われる自己抗原に対する自己抗体が多くの患者に何故同時に出現しているかを知るため,その臨床的意義を明らかにし,さらに対応抗原の解析から自己免疫疾患の病因解明のための新たな研究手段が得る.方法:1)血清中抗セントロメア(CENP-A,CENP-B,CENP-C)抗体の同定.Discrete speckled型の抗核抗体を呈した患者血清について、同調培養した分裂期HEp-2細胞を用いてイムノグロブリンサブクラス別に間接蛍光抗体法上の抗セントロメア抗体を同定.さらに同調培養した分裂期HeLa細胞核を抗原としたイムノブロッティング法を行いイムノグロブリンサブクラス別にCENP-A、CENP-B、CENP-C各々に対する自己抗体を同定.3)患者B細胞よりのhsp70とセントロメアに対する特異的モノクローナル抗体の樹立.患者末梢血B細胞をEBウイルスによりトランスフォームした後ヒトーマウスハイブリドーマを作製しhsp70とセントロメアに対するヒトモノクローナル抗体を樹立,これらモノクローナル抗体を用いて対応抗原をを決定する.結果:抗hsp72抗体,抗hsp73抗体と抗CENP-A抗体,抗CENP-B抗体,抗CENP-C抗体の関連性は不明で,また真の対応抗原は同定されていないが抗セントロメア抗体陽性患者においてhsp70が自己抗原として何らかの病的役割を果たしている可能性が示唆された.
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