Project/Area Number |
08J01225
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
二ノ宮 崇司 University of Tsukuba, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | マフラ・セム祖語 / ジッバーリ語 / フィールド調査 / 音響解析 / 分節音 / プロソディー |
Research Abstract |
本研究は、マフラ・セム祖語の音声・音韻のよりよい再建を行うことを目的としている。21年度は、20年度に引き続き、フィールド調査で得たデータを音響解析し、祖語再建のための基盤作りに努めた。音響解析を行い、先行研究が残した諸問題を検討した結果、幾つかの問題点が明らかになった。今年度は、2つの問題点を解決した。1点目は、分節音の中でも強調音の音声的実体に関わるものである。ジッバーリ語の強調音は放出音あるいは喉頭化音と言われるため、アムハラ語の放出音と韓国語の喉頭化音を引き合いに出し、ジッバーリ語の強調音を特定しようと試みた。時間長、音圧、スペクトログラムの棒状パタン、ボイスバーを解析した結果、強調音は喉頭化音より放出音に近いということが分かった。2点目は、先行研究(Johnstone, Th.M.(1981)Jibbali lexicon. New York : Oxford University Press.=以下、Johnstone 1981)のプロソディー記述を検討するものである。Johnstone(1981)は、多音節語の事例で1単語中に複数のストレスを置く場合があるが、それらの音声的実態が不明であるという問題がある。それらの事例のピッチ、音圧、時間長を調査した結果、Johnstoneは音圧を軸にしながらも、ピッチや時間長を加味してストレス記号を付したという結論に至った。 また、2008年のフィールド調査で、2音節語の内ピッチが弁別的に働く事例を1組発見したが、2010年2月のフィールド調査では、この種の事例を幾組か収集した。 比較研究に関して、強調音を比較言語学的に考察した結果、ジッバーリ語の放出音の体系はセム祖語の放出音の体系とほぼ同じであるということが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)