Project/Area Number |
08J01998
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奥 雅弥 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ストレス応答 / ゴルジ体 / 転写 / 細胞内小器官 / 転写因子 / 糖鎖 / 小胞輸送 / ユビキチン / オルガネラ |
Research Abstract |
細胞内には様々な細胞小器官が存在しており、その存在量は細胞の状況に応じて厳密に制御されていると考えられる。当研究はゴルジ体に着目し、その機能が不足した際に細胞の恒常性を維持するための「ゴルジ体ストレス応答」の解析を目的としている。前年までに薬剤モネンシンによる処理でゴルジ体関連遺伝子の発現上昇が起こり、それを制御する転写制御配列GASE、転写因子MLXとTFE3を同定していた。当初の年次計画において今年度に予定していた転写因子の活性化機構の解析については具体的な進展は見られなかった。しかし、これまで行ってきたモネンシン処理のみによるストレス誘導以外のストレス誘導方法について検討を行った。ゴルジ体ストレス応答の標的遺伝子のひとつであるゴルジ体構造タンパク質GCP60を細胞に過剰発現させることによってゴルジ体の構造に異常を起こすことができるという報告があり、N末端側にFLAG tagを付加したFLAG-GCP60をHeLa細胞に発現させたときのゴルジ体の形態を細胞染色で観察した。その結果、特に強く発現していると考えられる強いシグナルを発する細胞でゴルジ体の形態異常が見られ、FLAG-GCP60の過剰発現でゴルジ体に異常を起こすことができるとわかった。FLAG-GCP60過剰発現時のGASEからの転写をルシフェラーゼで測定した結果、およそ2倍に上昇しており、GCP60の過剰発現でゴルジ体ストレスを誘導することができることがわかった。 これまでに行ってきたモネンシン処理によるストレス誘導以外にGCP60の過剰発現によるストレス誘導法を発見することができた。単一のストレス誘導法ではなく複数のストレス誘導法が明らかになることで、最終的な目標であるゴルジ体ストレスのセンサー分子の同定や、ゴルジ体ストレスの分子的基盤の解明の足がかりを得るための重要な知見が得られると考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)