Project/Area Number |
08J02093
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小沼 順二 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 量的遺伝学 / 幾何学的形態測定学 / QTLマッピング / 連鎖地図 / 特殊化 / 適応放散 / トレードオフ / 種分化 / 量的遺伝 / 形態分化 / マイマイカブリ / オサムシ / 陸貝 |
Research Abstract |
貝食性オサムシであるマイマイカブリの外部形態に関する遺伝基板を解明するため、巨頭型マイマイカブリ集団と狭頭型マイマイカブリ集団をかけ合わせF1雑種集団、戻し交雑集団を構築した。得られた個体の頭部、胸部、腹部に関し縦横の長さの計測を行い、量的遺伝解析法のjoint-scaling testとCastle-Wright methodを用い相加遺伝効果や遺伝子座の数の推定を行うと共に、Animal modelを用いた遺伝率や遺伝共分散行列の推定を行った。さらに各形態部位の画像データ上に標識点を配置し、幾何学的形態解析法による形態変化の解析、形態部位間の遺伝共分散の推定、発生的ゆらぎの効果に伴う発生的不安定性の検定、形態部位間のモジュール解析を行った。解析に用いた画像データに問題があったため、現在キーエンスを用いて再度、写真の取り直しと再解析を行っているものの、大まかに言って、巨頭型と狭頭型マイマイカブリの形態差には高い遺伝率があり少数遺伝子座上の相加遺伝効果によって決まっていること、また形態部位間の遺伝共分散が強く、特に頭部と胸部間には遺伝または発生的に強い統合性が存在することなどの可能性を示唆する結果を得ることができた。 また得られた交雑個体のDNA組織を用いたAFLP分析法による分子遺伝解析も大きく前進させることができた。現在十分な数のAFLPマーカーを用いた連鎖地図作成を試みているが、得られた連鎖地図上に上記した形態データをマッピングすることで、染色体上における各形態部位間の連鎖の度合いを分子遺伝学的側面から考察することができるだろう。 これら形態解析と分子遺伝解析によって得られた結果は、適応分化したマイマイカブリ形態の遺伝的・発生的制約や統合性を推定する上で意義深く、貝食性オサムシ全体の適応放散過程を考察する上でも重要りな結果となるだろう。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)