Project/Area Number |
08J03034
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島田 光平 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | NPY / Gタンパク質共役型受容体 / STAT3セリンリン酸化 / LEII細胞 / Y1受容体 / 褐色脂肪 / JAK / STAT経路 / 脂質ラフト / ニューロペプチドY / シグナル伝達 / egr1 / MAPキナーゼ / ERK |
Research Abstract |
ニューロペプチドY(NPY)はさまざまな生理作用を発現し、中枢性には強い摂食促進作用を誘起し交感神経系などを妨げエネルギー代謝を抑制する。一方、NPYは末梢の交感神経終末からもノルエピネフリン(NE)と共に分泌され血管収縮作用などを示す。しかし、末梢におけるNPYがエネルギー代謝にどのような影響を与えるかは明らかではない。そこで、本研究では交感神経刺激によりエネルギー消費が亢進することが知られている褐色脂肪組織(BAT)に着目した。BATは脂肪滴を有しエネルギー消費を行う褐色脂肪細胞(BA)とそれをとりまく細胞集団(SVC)によって構成され、いずれもNPY1型受容体(Y1R)遺伝子を発現していた。NEは分離したBAの酸素消費(エネルギー消費の指標)を亢進させたが、NPYはそれに全く影響を与えなかった。またNPYはNEによる酸素消費にも影響を及ぼさなかった。さらにNPYはNEによるアデニル酸シクラーゼ活性にも影響を与えなかったため,BAには機能的なNPY受容体は無くBATのエネルギー消費亢進作用には無影響と考えられた。次にSVCを単離培養し、NPYで刺激すると、細胞内シグナル分子ERK (Thr202/Tyr204)およびSTAT3(Ser727)の部位特異的リン酸化が亢進した。同様のリン酸化はY1Rを発現するマウス肺微小血管内皮細胞株LEII細胞においてもNPY刺激により再現された。STAT3 (Ser727)のリン酸化はERKキナーゼ阻害剤により阻害されたが、ERKのリン酸化阻害よりもより感受性が高かった。よってNPYはERKキナーゼには依存するが、ERKとは独立した経路でSTAT3を活性化することが明らかとなり、これまで知られているNPYの作用機構に加えて新たな作用機構が存在することを示した。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)