LHC加速器におけるATLAS検出器を用いた超対称性粒子の探索
Project/Area Number |
08J04376
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics 1
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大川 英希 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | LHC / ATLAS / カロリーメータ / 宇宙線 / ジェット / 消失横運動量 / 超対称性 / 余剰次元 / カロリメータ / シングルビーム |
Research Abstract |
昨年度に引き続き超対称性粒子探索を行う上で、最重要ともいえるカロリメータのコミッショニングに参加した。宇宙線やビームハローは、新物理探索を行う上で重要なバックグラウンドになりうるが、それらをオフライン解析の段階で除去する方法を昨年度からの研究から更に改善することができた。特に、カロリメータだけでなく、内部検出器やミューオン検出器も用いた総合的な手法についての理解が、実データを用いて進んだことは重要な改善点だった。今年度は、カロリメータのコミッショニングに関連して、特に新物理探索の具体的なチャンネルについて、モンテカルロシミュレーションも用いて、多くの新しい結果を示すことができた。単独のジェットが存在するmonojet事象を用いた、余剰次元探索への宇宙線バックグラウンドの寄与とその対処法について実データを用いて、本研究で開発した宇宙線バックグラウンドの除去方法が必要不可欠であることがわかり、又その手法を用いることで依然として余剰次元から生じるシグナルへの感度が維持されることが示せた。又、超対称性粒子探索については、多数のジェットと大きなMissing ETが生じるようなチャンネルにおける標準理論からのバックグラウンドをデータから直接評価するdata-drivenと呼ばれる手法について進展させることができた。このチャンネルにおいては、宇宙線バックグラウンドの寄与が無視できることが、実データとモンテカルロシミュレーションを用いて示すことができた。LHCでの陽子衝突に先んじて、コミッショニングデータとモンテカルロシミュレーションから、新物理探索に向けての準備が、検出器の観点からも、又解析手法の観点からも整ったことは特筆すべき点である。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)