Project/Area Number |
08J07278
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
林学・森林工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮沢 良行 九州大学, 東アジア環境研究機構, 学術研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 葉の現存量 / 下層群落 / リター / 生理生態特性 / 人工林 / 耐陰性 / 常緑広葉樹 / 落葉広葉樹 |
Research Abstract |
本年度は当該研究の目的である下層植生からのリター供給の広域予測に不可欠な、森林による炭素吸収の推定法の確立および改善に取り組んだ。本年度は以下の知見が得られた。 1.炭素吸収の担い手である葉の生理特性が、推定では不可欠な知見であるものの、着いている位置が高いために計測が困難である。そこで、多くの研究地点で葉の採取に用いられる高枝切りばさみで伐採した枝での光合成計測について、多く用いられる個葉生理-物理モデルを用いた場合に、伐採前と比べて予測値が異なるかどうかについて検討を行った。その結果、これまでの報告された手順で伐採および計測を行った場合には、切り枝でも計測は可能であり、そのデータを用いた予測値では実測値再現性が高いことが明らかになった。 2.海外で開発された個葉生理-物理モデルを構築し、申請者が活動する暖温帯および熱帯での適用仕様に改善した。モデルによって推定された蒸散量と、樹液流計測との整合性を検証した。 3.本研究で構築されたモデルは、緯度に沿った植物の生産性の推移に用いられ、植物の生産性とその植物を江差源として用いる昆虫の形態的進化との関係の解明に用いられた。 本年度の成果と昨年度の成果を基にして、森林の生産の広域推定およびそこでのリターの量と質について、大まかな予測ができる体制が整った。国内の研究サイトによっては、葉寿命や気象環境、種など、本モデルの運用に必要とされる情報が整備されている所もあり,一連の研究成果によって、全国的なリター特性が推定されることが期待される。 本研究の当初の目標を超えたさらなる活用として、乾燥ストレスなどが強く影響する本研究が対象としてこなかった地域でのリター・炭素吸収モデルの適用と推定などが期待される。
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