Project/Area Number |
08J07322
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Area studies
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大中 夕香 (2010) 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
友松 夕香 (2008-2009) The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | ガーナ / サバンナ地域 / ダゴンバ人 / 資源管理 / シア(Vitellaria paradoxa) / パーキア(Parkia biolobosa) / 慣習的土地制度 / 資源アクセス / 西アフリカ / 共同管理 / ダゴンバ / 薪 / 人口密集 / Parkia biglobosa / コモンズ / 集合行為 / 用益権 / シアナッツ / Vitellaria paradoxa |
Research Abstract |
採用第三年目は、11ヶ月におよぶ樹木管理にかんする現地調査および、一時帰国中に学会発表(日本アフリカ学会および日本文化人類学会)を行った。 現地調査では、北ギニアサバンナ気候帯の大半の地域において農地を優占する二つの在来樹種であるシアナッツ(Vitellaria paradoxa)とパーキア(Parkia biglobosa)にかんして行った。まず、対象村において、天然更新が促進された時期を特定し、その要因をさぐるために本数および、胸高直径と断面積の測定をした。次にシアにおいては、換金作物であるシアナッツを採集する女性による採集権利やルール、占有行為を明らかにするため、全世帯が保有する農地面積とシア数、および世帯における特定の女性への採集権利の付与条件と権利保持者によるさらなる権利の分割形態、および収穫時の「盗み」や分配の実態を明らかにした。実が香辛料として利用されているパーキアの管理にかんしては、ダゴンバの慣習的土地制度と結びついていることが分かった。土地はチーフと家臣に分与されており、そこに生息するパーキアは、個人の畑や庭などどこにあっても彼らしか実の収穫ができないことになっている。調査では、家臣の数と分与地面積および、保有するパーキア(Parkia biglobosa)数の測定をした。また実際には大半のパーキアの実は女性たちによって勝手にとられていることを明らかにして、その要因を考察した。 今後論文では、これら樹木管理と利用をめぐる制度とその実態を、森林政策および背景にある世帯経済のしくみや濃密な社会関係を基盤にする農村経済の在り方に着目しながら明らかにし、政策提言を行う。23年度は、これらのデータをもとに投稿論文と博士論文の執筆をすすめる。
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