単純ヘルペスウイルスUL56遺伝子のユビキチンシステム制御に関する研究
Project/Area Number |
08J07388
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
牛島 洋子 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 単純ヘルペスウイルス / UL56遺伝子 / Nedd4 / Itch / ユビキチンシステム |
Research Abstract |
HSV2型(HSV-2)UL56遺伝子産物(以下UL56)とユビキチンシステムとの関連を、Nedd4ファミリー分子Nedd4およびItchに着目し解析した。 [1]ライブセルイメージングによるUL56およびNedd4の細胞内動態の観察 単独発現細胞ではmRFP-UL56は細胞質に小胞様に分布し活発に輸送されていた。一方、Nedd4-EGFPは単独発現細胞では細胞質全体にほぼ均一に分布したが、mRFP-UL56と共発現させると小胞様に分布しmRFP-UL56と共に細胞質内を輸送される像が見られた。UL56が細胞内小胞輸送に関与しその過程にNedd4も関わる可能性が示唆された。 [2]HSV-2増殖過程における肱56の役割の検討 一過性発現および感染細胞で、UL56はHSVの感染性粒子形成の場と考えられているトランスゴルジネットワークのマーカーと共局在した。また、ウイルス増殖試験では、UL56欠損ウイルス(ΔUL56Z)感染細胞では感染性粒子全体は野生株とほぼ同等であったが細胞外粒子が減少していた。UL56は感染性ウイルス粒子の細胞内輸送から細胞外への放出の過程において機能することが示唆された。 [3]HSV-2感染によるNedd4ファミリー分子Itchの変化とUL56の役割 HSV-1および-2感染によりItchが減少した。Itchの減少はΔUL56Z感染細胞ではほとんど見られず、UL56単独発現では誘導されことから、Itchの減少にUL56が重要と考えられた。阻害剤実験からこの減少はライソソーム系およびプロテアソーム系での分解によることが示唆された。また、両者の相互作用が免疫共沈降解析および免疫蛍光染色解析より示唆された。検討したItch基質にはUL56の影響は確認されず、siRNAによるItch発現抑制はウイルス増殖に影響しなかった。Itch減少の意義をさらに検討する必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)