Project/Area Number |
08J08569
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology of education
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 望 Tohoku University, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 教員評価 / PMS / 学校視学官 / 教員の資質能力 / ニュージーランド / NPM / 教員登録 / 視学制度 |
Research Abstract |
2年目にあたる本年度は、1年目の研究成果を踏まえ、業務・業績管理制度(Performance Management Systems : PMS)を中心に研究を行った。PMSの主手段である教員評価に関して、その起源を1980年代NPM型教育改革以前の学校視学官に見出し、その成立から展開、廃止に至るまでの史的分析を行った。加えて、改革がもたらした教員の人事管理制度の変容について検討した。 結果、学校視学官の主な役割機能として、学校査察、教員の等級づけが挙げられたが、それらに加え、教員への支援機能を指摘することができ、時代ごとにそれらの目的・意義に変容がみられることを確認した。特に、等級づけ機能は、PMSにつながる類似機能として指摘できた。 教員の人事管理に関しては、公務員制度改革の影響を受け、民間の人事管理制度の導入が図られたことが明らかになった。各省庁のトップがチーフ・エグゼクティブとなり、職員の業績を管理するために業績評価を導入したことを受け、同様に、雇用者として位置づけられた学校理事会もまた、教員のパフォーマンスを評価することが求められるようになり、その手段としてPMSが導入されたことが明らかになった。 1980年代の教育改革以前は、教育委員会や学校視学官を中心に教員の質管理・質向上が図られていたが、NPM理論の影響を受けた改革後、業績評価が教育分野にも導入され、教員評価を主要ツールとするPMSが実施されるようになったことが明らかになった。その目的は、評価を通じた教員の資質能力の向上であり、評価サイクルに教員登録制度を組み込むことで、人事管理としても機能していることが明らかになった。そして、PMSが効果的・効率的であるかどうかについては、第三者評価によって確認される仕組みが整備されていることが明らかになった。
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